日経クロストレンドは2022年6月、書籍『リアル店舗は消えるのか? 流通DXが開くマーケティング新時代』を発売しました。オンライン店舗が成長する中、リアル店舗は今後、どのような価値を提供すべきでしょうか。メーカー、卸売業には何が求められるのでしょうか。流通業に関わる全ての人にお読みいただきたい1冊です。
小売業がDX(デジタルトランスフォーメーション)時代の中で大きな転換期を迎えています。EC(電子商取引)登場以前は「リアル店舗」しか存在しませんでしたが、今では「リアル店舗」と「オンライン店舗」の2つの形態が当たり前のように認識されるようになりました。このままオンライン店舗が成長し、リアル店舗は消えてしまうのでしょうか。リアル店舗は、どうすべきでしょうか。
今、リアル店舗は再定義を迫られています。リアル店舗には、これまでとは異なる新しい役割が求められています。お客さまには新しい価値を提供しなければなりません。リアル店舗とオンライン店舗は役割を分担、あるいは融合していくでしょう。その中でメーカー、卸売業も変わらざるを得ないでしょう。
流通業に関わる全ての人が、DX時代の中でさまざまな課題に直面しています。本書はリアル店舗を再定義するための補助線ともいえる内容を目指しています。
内容は大きく「流通業のDX」「データ活用環境の整備」「テクノロジー活用による新しい買い物体験」の3つに分け、それぞれの分野で何に配慮すべきか、どんな施策を実施していくべきなのかをまとめました。
執筆陣は、リテールAI研究会で活動するメーカー、卸売業、小売業の実務担当者。それぞれの業界で、本来ならば競合関係にある各社がオープンイノベーションの発想でノウハウを持ち寄り、活動の成果をとりまとめた1冊です。
【販売サイト】
リアル店舗は消えるのか?
流通DXが開くマーケティング新時代(日経BP)
著者:一般社団法人リテールAI研究会、鹿野恵子
定価:1800円+税、四六判、344ページ
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【目次】
第1章 再定義を迫られるリアル店舗
デジタル環境の変化がもたらすもの
迫りくる社会環境の変化
変化するマーケティング、過渡期を迎えるメーカー
EC企業がリアル店舗に熱視線を送る理由
リアル店舗はデジタル技術で武装する
インタビュー・小売業の視点、トライアルカンパニー代表取締役社長 石橋亮太氏
第2章 データ活用環境の整備
リテールAIとDXのカオスマップ
基礎データの整備
データの蓄積
データの活用
インタビュー・メーカーの視点、サントリーホールディングス 代表取締役副社長 鳥井信宏氏
第3章 新しい買い物体験実現のために
限界を迎える「店舗中心思考」
店舗の最新化AI需要予測と自動発注
顧客接点の整備
買い物体験の高度化
インタビュー・卸売業の視点、三菱食品 代表取締役社長 京谷裕氏
【著者について】
「新しい買い物体験実現のため、流通業界をAIで変革する」ことを目的として、メーカー、小売、卸、支援会社などが中心となって、2017年7月にスタートした研究会。2022年4月現在、正会員112社、流通会員31社、賛助会員118社、協力団体3社。AIに関する調査・研究と知識の習得、リテールAI人材育成講座、実店舗での実証実験などを実施している
小売・ITライター、編集者。1978年仙台市生まれ。2001年早稲田大学法学部卒業後、アスキー、商業界、ITベンチャーを経て、2015年に制作会社のプレーンテキストを設立。現在、流通小売業向けWEBメディアの「MD NEXT」(運営:ニュー・フォーマット研究所)編集長。流通小売業とテクノロジーを軸に執筆活動を続けている