今、ビジネス界で注目を集めている「アート思考」は、自分軸を中心に、人間が持つ創造力を解放し、新たな発想を生み、イノベーションにつなげようという思考法です。興味はあるけれど、具体的にどう取り組めばいいのか分からない……。そんな悩みを解決する書籍『仕事に生かすアート思考 感性×論理性の磨き方』の発刊を記念して、著者のBODAI代表・町田裕治氏が、アート思考について分かりやすく解説します。アート思考を自ら体験したビジネスパーソンを交えたパネルディスカッションも必聴です。
閉塞感に満ち、先行き不透明なビジネス界において今、最も注目を集めているのが「アート思考」です。論理性だけを追求しても、イノベーションは生まれません。人間が持つ創造力をアートを通じて解放し、既成概念を取り払う。「自分の軸」を起点に新たな発想を生む。アート思考は大きな可能性を秘めているにもかかわらず、実際に組織に導入する具体的手法については、これまでほとんど説明されてきませんでした。
今回のカレッジでは、マッキンゼー時代から組織変革、新規事業コンサルティングに豊富な経験を有し、その中でも早くからアートの要素を取り入れ、現在はアート思考の企業導入を中心に活動するBODAI代表・町田裕治氏が、「アート思考とは何か」から、「なぜアート思考が必要か」「どのようにビジネスに取り入れればいいのか」まで分かりやすく解説します。
カレッジの後半は、町田氏と、アート思考を体験した2人のビジネスパーソンとのパネルディスカッションとミニワークショップ「自己紹介アート」を実践。1人は、KDDIの社内研修「経営塾ジュニア」(次世代幹部の発掘・育成研修)に参加した平田陽亮氏。もう1人は、企業のアート思考研修プログラムに携わり、自らもアート思考を経験・共感する認定NPO法人カタリバの馬込麟氏。
「アート思考に興味はあるが、十分に理解できていない」という方々から、「アート思考に関する書籍は何度か読んだが、ビジネスにどう活用すればいいのかが分からない」という方々まで、きっと大事な手がかりを得られると思います。ぜひご参加ください。
今回のカレッジでは、アート思考を体感するプログラムの1つである「自己紹介アート」を実践します。自己紹介アートとは、会社の役職や職種をいったん忘れて「人間としての自分」を紹介する抽象画を描くことです。受講者の皆さんも、講師と一緒に試してみてはいかがでしょうか(必須ではありません)。
[お手元にご用意いただくもの]
- 画用紙
- 12色以上の水彩絵の具、手指にフィットする薄手ゴム手袋、使いたい方は絵筆(無ければクレヨン、色鉛筆、カラーペンなどでも結構です)
※自己紹介アートは上手に描く必要はありません。また、あまり意識して考えず、「無意識に手や指に考えさせる」ことを推奨しています。
※水彩絵の具を使う方は、水彩用の水をパソコンから遠ざける、養生するなどご注意ください。
【プログラム】
15:00~15:45
【講演1】
論理性だけではイノベーションは生まれない──ビジネスパーソンが持つべき柔軟性とアート思考
新規事業やイノベーションを起こすためには、既成概念を壊すような発想力や創造力が必要だ──そう言葉にするのは簡単ですが、実践するのは容易ではありません。「アート思考」は、そんなビジネスの現場で課題を突破するためのものとして注目が集まっています。BODAIでは、アート思考を「感性(創造性)」と「論理性(実現可能性)」の2軸で体系化しています。この2軸を中心にアート思考への理解を深めるとともに、アート思考で最も重要であり、起点となる「自分軸」について解説します。
BODAI 代表取締役 大学院大学至善館准教授

京都大学法学部卒業後、マッキンゼー・アンド・カンパニーに入社。ハイテク、通信業界、都市開発などを中心に新事業提案、業務改善などのコンサルティングを行い、並行して面接や研修、業績評価の枠組み作成など人事的な仕事に14年にわたり携わる(間にNY美術留学を挟む)。次席共同経営者を務めた後、リムネット、ユニゾン・キャピタルなどを経て、BODAIを起業。企業再生・組織変革コンサルティング、業務改善、新規事業・IoT/AI事業コンサルティングを行うと同時に、画家としてニューヨークで個展を開くなど、アーティストとしても活動。ビジネス視点で組み立てたアート思考のワークショップを開催している。東京都顧問 都政改革本部特別参与、京都大学産官学連携本部アドバイザーなどを歴任。
15:50~16:45
【講演2】
パネルディスカッション:体験者が語る アート思考の本質と取り組み方+ミニワークショップ
町田氏と、2人のパネラーによるディスカッションです。
ミニワークショップ「自己紹介アート」をお2人と共に体験しましょう!
お2人にとってのアート思考とは……
KDDIでは、次世代幹部の発掘・育成を狙いとした社内研修「経営塾ジュニア」でアート思考を取り入れています。パネラーの1人、平田陽亮氏は、その第2期受講メンバー。アート思考を通じて感じたことは、「研修を終えて、アート思考はいろいろな縛りから自分の身体を解放し、いろいろな既成概念から自分の思考を開放してくれている」。
もう一人のパネラーは、NPO法人カタリバの馬込麟氏。アート思考を通じて感じたことは、「『アートを通して本人の個性を表現し、チームの潜在的なアイデアを可視化する』という手法に感動し、感銘を受けた」。
3人のディスカッションを通じて、ビジネスパーソンにとってのアート思考、企業にとってのアート思考について考えていきます。
KDDI ソリューション事業本部 ソリューション推進本部
ソリューションプロダクト推進部 3グループ グループリーダー

同志社大学商学部卒業後、KDDI入社。グローバル事業本部に所属し国際ビジネスに従事。自身も2008年より10年間にわたり海外に駐在し、海外現地法人の立ち上げから経営管理、事業企画、法人営業、総務人事の現地責任者を歴任。18年に日本本社に帰任し、国際ビジネスの企画、グローバル顧客の国際法人営業、ITコンサルティングを担当。
認定NPO法人カタリバ マイプロジェクト事務局

慶應義塾大学文学部・教育学専攻を卒業後、セルムにて、大手企業向けの人材育成・組織開発に関するプロジェクト企画・営業・伴走に従事。大手精密機器メーカーや消費財メーカーなどにおける次世代リーダー育成、チェンジマネジメント、新規事業開発等のプロジェクトを立ち上げ・伴走。21年に認定NPO法人カタリバに転職。現在は、マイプロジェクト事務局として、高校における探究学習の企画・導入支援や、地域における教育プレイヤーの活躍支援、毎年1月ごろから開催される「全国高校生MY PROJECT AWARD」の企画運営を行っている。
16:45~17:00
【Q&A】
町田氏、平田氏、馬込氏に加え、編集部を交えて質疑応答
【開催概要】
名称:日経クロストレンド・カレッジ【オンラインセミナー】
日時:2022年1月14日(金)15:00~17:00
価格:5000円(税込み)

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