ビジネスにおけるアート思考への注目度はますます高まっています。人間が持つ創造力を解放し、新たな発想を生み、イノベーションにつなげる。感性を重視しながら論理性も高めていく。それこそが、閉塞感に満ち、先行き不透明なビジネスにおいて今、最も求められているアート思考の本質です。アート思考をビジネスに活用するヒントが満載の『仕事に生かすアート思考 感性×論理性の磨き方』が2021年9月27日、いよいよ発売です。

やわらか頭でビジネスを考えるってなんだろう?
そんな人にしびれる一冊

安宅和人氏
慶應義塾大学SFC環境情報学部教授/ヤフーCSO(Chief Strategy Officer)

 人は本来、誰もが豊かな創造力を持っています。ただ、既成概念や古いルール、常識、思い込み──それらが邪魔をして、創造力を発揮できないでいるという人が多いのも事実です。人々の創造力に蓋をしてきた様々な「枠」を取り除いてやる──そのきっかけになるのが「アート思考」なのです。

 しかし、アート思考を実際に組織へ導入する具体的手法については、これまでほとんど説明されていませんでした。

 本書は、アート思考の実践的な導入法について解説した貴重な一冊です。「アート思考とは何か」から「なぜアート思考が必要か」「どのようにビジネスに取り入れればいいのか」までを網羅しています。

 マッキンゼー時代から組織変革、新規事業コンサルティングに豊富な経験を有し、現在はアート思考の企業導入を中心に活動する著者が、「アート思考に興味はあるが、十分に理解できていない」という層から、「アート思考に関する書籍は何度か読んだが、ビジネスにどう活用すればいいのかが分からない」という層まで、自信を持って送る決定版です。

 南場智子氏(DeNA 代表取締役会長)や安宅和人氏(慶応義塾大学 SFC環境情報学部 教授/ヤフー CSO)をはじめとするビジネス界のキーパーソンが、アート思考をどう捉え、期待しているかについて、特別インタビューも掲載。

 仕事に閉塞感をお持ちの方、新しいビジネスを立ち上げたい方、企業文化を変えたい方、ぜひご一読ください。

【本書のポイント】

◆アート思考の基本的な考え方から、事業構想への取り入れ方まで網羅
◆導入中の企業事例を紹介(KDDI)
◆キーパーソンが語るアート思考

・南場智子氏 DeNA 代表取締役会長
・安宅和人氏 慶応義塾大学 SFC環境情報学部 教授/ヤフー CSO(Chief Strategy Officer)
・上山信一氏 慶応義塾大学 総合政策学部 教授
・田中宏隆氏 シグマクシス 常務執行役員、岡田亜希子氏 シグマクシス Research/Insight Specialist
・松村卓人氏 セルム 執行役員

『仕事に生かすアート思考 感性×論理性の磨き方』
著者:町田裕治
定価:2200円(税込み)
体裁:A5判、296ページ

【目次】

はじめに

1章 これからのビジネスパーソンが持つべき柔軟性とアート思考
・論理性だけではイノベーションは生まれない
・BODAIアート思考とは
・アート思考が注目を集める理由
・自分軸で考える
・体験・体感を重視する
・アート思考をビジネスに取り入れるために

<COLUMN>
 「自己探索ワーク」=自分軸の探し方

<INTERVIEW>
 ビジネスパーソンの「人間らしさ」を取り戻す
 アート思考はイノベーションへの第一歩
 松村卓人氏 セルム執行役員

2章 アート思考をビジネスに取り入れる
・新入社員から経営陣まで
・「インプロ創造性」とは
・アート思考の2軸で見てみよう
・創造性との向き合い方
・ビジネスのイノベーションをアート思考で見る

<COLUMN>
 未来の読みにくさ

<INTERVIEW>
 大事なのは「自分」がやりたいこと
 アート思考は素の自分を思い出すきっかけに
 上山信一氏 慶應義塾大学総合政策学部教授

3章 アート思考とデザイン思考
・アートとデザインの違い
・アート思考とデザイン思考
・デザイン思考とアート思考の連携
・アートは表現のイノベーション
・感性軸と論理性軸による連続イノベーション
・現代アートの発想とは

<COLUMN>
 世界のアート思考の歴史

4章 発想のタネとは
・創造性を引き出すキーワード
・「アート×発想のタネ」を見てみる
・「ビジネス×発想のタネ」想定事例
・「ファーストガンダム」を発想のタネで解説する

<INTERVIEW>
 無意識から創造性を引き出そうとするアート思考
 そこに可能性を感じる
 安宅和人氏 慶應義塾大学SFC環境情報学部教授/ヤフーCSO(Chief Strategy Officer)

5章 なぜ経営者に創造性が必要なのか
・時代の急激な変化に備える
・未来に挑戦しよう
・経営者が創造性を持つために

<INTERVIEW>
 創造性を解放して、論理性に戻る
 アート思考の本質はビジネスに通じる
 南場智子氏 DeNA代表取締役会長

6章 アート思考をビジネスにつなげる実践プログラム
・アート制作ワークショップの狙い
・アート制作ワークショップの進め方
・アート思考とチームビルディング

<COLUMN>
 マッキンゼー時代の心理的安全性がもたらしたもの

<INTERVIEW>
 アート思考が変える企業の在り方
 個の創造性を企業の意思決定に組み込めるか
 シグマクシス
 田中宏隆氏 常務執行役員
 岡田亜希子氏 Research/Insight Specialist

<COLUMN>
 キエン・アートを使った事例

7章 事業構想の枠組みにアート思考をどう取り入れるのか
・アート思考による「事業構想支援」とは
・事業構想+アート思考
・例題を解いてみよう

<COLUMN>
 事業構想に当たって大事な考え方(マインド)

<COLUMN>
 課題に取り組む姿勢の違い

<COLUMN>
 「利益とは」「売り上げとは」

<COLUMN>
 図解(簡易版)

8章 事例紹介 KDDIアート思考研修の現場から
・KDDIアート思考研修の流れ
・経営者としてのマインド変革
・強い意志でやり遂げたチーム

<INTERVIEW>
 KDDI、アート思考研修導入の狙い 10年後のリーダーを発掘する
 KDDI
 千葉華久子氏 コーポレート統括本部人事本部人財開発部部長
 小佐野光代氏 コーポレート統括本部人事本部人財開発部人財育成Gグループリーダー

<INTERVIEW>
 アート思考研修に参加したKDDI次世代リーダーに聞く
 既成概念捨て、自分軸で発想する大切さを知った

9章 アート思考を取り入れる組織づくり
・「7S」の考え方
・「芽」を育てるシステム(System)をつくる
・夢と情熱
・経営者もアートを
・イノベーティブな組織とアート思考

<COLUMN>
 組織力を強化するために

<COLUMN>
 空、雨、傘で考える

<COLUMN>
 戦略とは

10章 アート思考をさらに理解するための視点
・アートとは?
・キエン〝アート×ワイン?
・アート思考とデータ分析
・アート思考はアプリレイヤー
・アート思考と禅

<COLUMN>
 「インプロトロピー」

おわりに

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【著者】

町田 裕治(まちだ ゆうじ)
BODAI 代表取締役、大学院大学至善館准教授
京都大学法学部卒業後、マッキンゼー・アンド・カンパニーに入社。ハイテク、通信業界、都市開発などを中心に新事業提案、業務改善などのコンサルティングを行い、並行して面接や研修、業績評価の枠組み作成など人事的な仕事に14年にわたり携わる。次席共同経営者を務めた後、リムネット、ユニゾン・キャピタルなどを経て、BODAIを起業。企業再生・組織変革コンサルティング、業務改善、新規事業・IoT/AI事業コンサルティングを行うと同時に、画家としてニューヨークで個展を開くなど、アーティストとしても活動。ビジネス視点で組み立てたアート思考のワークショップを開催している。東京都顧問 都政改革本部特別参与、京都大学産官学連携本部アドバイザーなどを歴任。