連載「C2C時代のブランディングデザイン」として、日経クロストレンドの2年6カ月、計33回にわたる取材をまとめ、大幅に加筆した書籍「ブランドストーリーは原風景からつくる」を11月22日に発刊し、12月には電子書籍版(kindle)としても発売しました。「幼い頃の記憶がロングセラーブランドをつくる」ことを、著者独自の調査や取材から明らかにしており、ブランド経営の方向に一石を投じる内容といえます。ぜひお読みいただきたい1冊です。
ソニーや花王、無印など先進企業のブランディング事例が豊富
ソニー企業「Ginza Sony Park」、花王「MyKirei by KAO」、良品計画「GACHA」、たねや「ラ コリーナ近江八幡」、ジンズ「JINS Design Project」、ナインアワーズ「9h」など、優良企業が実践する新しい"原風景"をつくるブランディング事例を紹介。 巻末では、建築家/田根剛氏、TOMATO/長谷川踏太氏との対談"記憶から、未来をつくる"を掲載しています。
幼いときや青年期などの自伝的記憶がロングセラーブランドに貢献していることを独自のインタビュー調査などによって明らかにしており、「長続きするブランドは、作り手が創るものではなく、ユーザーが自ら生み出す物語によってつくられる、というブランドの新たな見方を提示した本だ」と、BIOTOPE 佐宗邦威氏も推薦しています。
自伝的記憶は、意図的に覚えこもうとしていないにもかかわらず、いつのまにかさまざまな記憶がつくられているという特徴があります。本書では、衝撃的な1回の記憶よりも、複数回くりかえされる概括的な記憶、空間的や情緒的な記憶のほうがブランドの長期育成に大きく影響していることを解説しています。ブランド経営の手法として、いかにブランドストーリーをつくるかが問われていますが、その手法に新たな視点を加えました。ぜひお読みください。

「ブランドストーリーは原風景からつくる」
著/細谷正人
定価:本体2200円+税
A5判、312ページ
≪目次≫
はじめに
1章 ブランドにおける原風景
2章 ブランド・エクイティと長期育成
3章 原風景は自伝的記憶
4章 自伝的記憶とブランドの消費者インタビュー調査
5章 自伝的記憶におけるブランドの長期育成モデル
6章 新しく原風景からつくるブランディング事例
7章 対談 記憶から、未来をつくる
おわりに 原風景が、ブランドの未来を描く
著者について
バニスター代表/ブランディングディレクター