日経クロストレンドでは9月もさまざまなテーマで特集、連載を展開する。特にお薦めは「買わない時代のサブスクリプション事業構築法」。今、急拡大している月額課金、使い放題のサブスクリプション(サブスク)型ビジネスの最新事例と、成功の条件を探る。その他、各特集の概要は以下をご覧いただきたい。なお、有料会員登録をすると、申し込み初月は無料となる(有料会員登録はこちらから)。

◆9月の注目特集

買わない時代のサブスクリプション事業構築法

 月額課金、使い放題のサブスクリプション(サブスク)型ビジネスが急拡大している。ネスレ日本のコーヒーマシン無料レンタルとセットになったコーヒー定期便販売、工場直送で生ビールを宅配するキリンビール「キリン ホームタップ」、クルマ乗り換えホーダイを標榜するIDOM「NOREL」、ストライプインターナショナルの洋服レンタル「メチャカリ」、favyの月額定額制のコーヒースタンド「coffee mafia」……など業界を超えて広がる。「所有から利用へ」の消費者ニーズに沿う一方で、顧客との継続的な関係で安定収入を得られる企業側のメリットもある。しかし、価格も含めた商品設計、LTV(顧客生涯価値)まで見越したプロモーション、顧客単価の向上策など独特のノウハウが求められる。先進事例からサブスクビジネス成功のポイントを探る。

AIによる発想・クリエイティブ支援はどこまで可能か

 さまざまなビジネス領域で研究と応用が進んでいるAI(人工知能)。その対象はコピーライティングやCM動画の制作など、創造性にあふれるクリエイターたちの牙城と思われていた領域にも広がってきた。既にテキストや画像はもちろん、動画なども、ある程度までは自動生成できる段階にある。ではこの先は……。先進企業に徹底取材し、クリエイティブ支援の実現可能性を探る。

敏腕バイヤー100人超が投票! 18年下半期の食品ブレイク予測

 「時短」や「便利」だけではもうモノは売れない。食品業界が今年、導き出したキーワードは「感動料理」だ。牛乳なしでミルク感が出るシチュー、絶対に失敗せずに羽根が作れる冷凍餃子、自分で作るよりおいしい生姜焼きのたれ……たゆまぬ顧客満足の追求の結果、従来商品の隙間を埋めるものが続々と出てきている。

 エントリーした100近い新商品に対し、スーパーやコンビニなど流通各社の食品バイヤーが店頭で品ぞろえしたい商品を投票する「バイヤーズグランプリ」(日本アクセス)とコラボ。対象は加工食品、冷蔵食品、冷凍食品、飲料、アイスの5部門で、その入賞商品に加え、編集部が発掘した注目商品のブレイク予測を行った。

「売れる仕組み」をデザインせよ

 商品だけきれいにデザインしても、今の時代はなかなか売れない。売るための「仕組み、シカケ」までトータルに考え、それがうまくはまったとき、ヒット商品は生まれるのだ。では、その仕組み、シカケはどのようにデザインすべきか。広告、イベント、販路開拓、SNSの活用など、商品の「周辺のデザイン」に注目して、成功のポイントを分析する。

最も「ビジネス巧者」な球団はここだ! プロ野球マーケティング力№1決定戦

 プロ野球は瀕死状態かと思いきや、直近5年間のプロ野球観客動員数は増加傾向。遊園地やバーベキュー場の併設に、オリジナルのフードメニュー開発、ビールの売り子のアイドル化といったファン獲得策が相次ぐ。また、競技とエンタメを一体化させた米MLB式の球場設計になぞらえ「ボールパーク」と呼ばれる球場の仕組みも新しい。

 こうした戦略を加味したときに、マーケティング最強のプロ野球球団はどこか。慶應義塾大学の鈴木秀男教授が10年間続ける調査「プロ野球のサービスの満足度調査」に、日経トレンディ独自の指標を加えてランキングを決定。さらに、注目球団の戦略や、その核となる本拠地を紹介。昔からのファンも知らない、最新のプロ野球事情を追う。

ITS世界会議で見えた! 世界のMaaS最新事情

 日本政府が「未来投資戦略2018」で初めてMaaS(モビリティ・アズ・ア・サービス)を取り上げ、過熱感すらあるモビリティ業界。9月中旬にコペンハーゲンで開催されるITS世界会議では、まさにMaaSをテーマとして世界の先進事例が紹介されるうえ、世界会議を契機としたMaaSアプリも配布される。その使用リポートも含め、コペンハーゲンから現地速報。主要各社の最新情報をまとめる。

◆9月の新連載

ディープラーニング活用最前線

 現在のAIを代表する技術であるディープラーニングのビジネス活用が急速に広がっている。画像認識による識別や異常検知、未来予測、ロボットへの応用、クリエイティブの生成など、研究開発から実用化の段階に入ったディープラーニング。活用の現場ではどんな課題があり、どうやって乗り越え、どんな成果を出しているのかを深掘り取材する。

中国プチリッチ層ウオッチ

 中国で台頭しつつある中間層。なかでも都市部に住み、比較的豊かな生活を手に入れた20~40代は「80年以降(バーリンホウ)」と呼ばれる人々を中心とした世代で、今後の中国の消費動向に大きな影響を与える。日中両国の消費や文化に詳しい専門家に、日本からは見えづらい「プチリッチ層」が今、何を好み、どんな消費行動をしているのかを解説してもらう。

※上記特集・連載のタイトル、内容、開始時期は変更する場合があります。

◆好評連載中

【中国/米国】

Watcher 中国テックジャイアント

 バイドゥ、アリババ、テンセントの中国のテックジャイアント3社は、一体どのようなAIやビッグデータの活用戦略を進めているのか。BATと呼ばれる3社のAIや自動運転、電子コマースや流通などイノベーションの最前線を、中国現地の専門家によるリポートなどから浮き彫りにする。

米国発 追跡アマゾンエフェクト

 米アマゾン・ドット・コムによる異業種やさまざまな企業への影響である「アマゾンエフェクト」はどう波及しているのか。現地でないと分からない、アマゾンの実店舗進出やスタートアップとの連携、AIやビッグデータ関連の取り組み、さらにはウォルマートなどのマーケティングテクノロジー活用企業についても最新情報を伝える。

中国デジタル革命の深層

 AI(人工知能)やビッグデータの活用などデジタル技術を駆使したイノベーションで、今の中国は世界の最先端を行く。この中国で起きているデジタル革命の実態、展望と課題を、中国の現地事情に詳しい専門家が解説する。

【マーケティング】

音部大輔の「マーケティング視点」

 数々の大手企業でのブランドマネジャーやCMO(最高マーケティング責任者)経験を持つ音部大輔氏が語るマーケティング論。普段は気づきにくい独自の「視点」を提供していく。マーケター必読の連載。

エステー鹿毛執行役 100番勝負

 人の活動はすべてマーケティングである──そう語るエステー 執行役エグゼクティブ・クリエイティブディレクターの鹿毛康司氏が、各界の著名人と対談し、その活動をマーケティングの視点で読み解く。目指すは100人!

富永朋信「デジタル×マーケティングのウソ」

 元西友、ドミノ・ピザ ジャパンCMOの富永朋信氏が「マーケティングのウソ」を暴く。

データで読み解くヒット

 発売直後で売り上げ好調な商品をピックアップし、ヒットの要因が何かをさまざまな市場データの深掘り分析から解き明かす。

ヒット生む「コンビニの棚」定店観測

 もはや日本人の生活には欠かせない存在、コンビニエンスストア。日々、仮説と検証が繰り返され、コンビニの棚に並ぶ商品は常に変化し続けている。どんな商品が売れていて、どのジャンルが“イチ押し”なのか。ファミリーマートとローソンの店舗を定店観測。進化を続けるコンビニの棚からヒット商品の芽を見つけ出していく。

消費が分かるマーケティング指標

 消費トレンドはどこへ向かうのか。クルマ、家電、コンビニ、百貨店など業界団体や官公庁などが公開するデータから、注目指標を定期的に速報して読み解く。

ヒットアラート

 未来のヒットをいち早く見いだす。新商品の発表会や発売後の初動、新ジャンルの商品などが複数台頭・乱立した時点で記者の評価、製品比較などから探る。

博報堂・原田曜平の若者発ヒット講座

 月に1度、数十人の大学生、高校生が集う秘密の会合が、東京・赤坂で開かれている。若者研究の第一人者として知られる博報堂ブランドデザイン若者研究所リーダー、原田曜平氏が主催するプレゼン大会だ。参加する大学生は、各々の身の回りではやっている、もしくはこれからトレンドになりそうな「モノ」や「コト」を収集し、発表する。“おじさん世代”がまだ気づいていない「若者発ヒット」を紹介する連載。

電通若者研究部 「若者の“いま”を覗く」

 ブームの火付け役の若年層は今、何に関心があり、何を消費し、何に困っていて、どういうライフスタイルを持っているのか? ビジネスマンが普通には聞けない、消費者の実像を取材・調査で明らかにする。マーケター目線でのフィールドワーク的な連載。

C2C時代のブランディングデザイン

 社会の変化と共に、その解釈も変化するブランディングデザイン。「これからのブランド戦略には、ヒューマンスケール性(人間的尺度)が必要不可欠」と語るブランディングプランナーの細谷正人氏(バニスター代表取締役)が、新たな視点で先進企業に取材。ブランディングデザインの課題と対策を明らかにする。

つづくをつくる

 長くつづくブランドには、必ずその理由がある。長く愛されるデザインにも、愛されるための仕掛けがある。日本各国で地域の人々から愛されるデザイン・ブランドの誕生から今までを追い、ブランドが「つづく」仕掛けをどう作っているのか、その秘密を探る。

【テクノロジー】

東大・松尾豊の熱血ディープラーニング研究会

 毎日のように新しい技術が発表される機械学習分野の研究者にとって、最新の論文にキャッチアップするコストは非常に高い。東京大学松尾研究室を中心としたマシンラーニングコミュニティー「deeplearning.jp」では、最新論文の輪読会を毎週開催することによって、参加者間での知識や技術を共有している。本連載では、この輪読会の内容を一部抜粋してお伝えしていく。

デジタル店舗ショーケース

 店舗のデジタル化がもたらす消費者への利便性、企業が得られる価値、そしてデジタル化を加速させる新技術をオムニチャネルの専門家であるShowcase Gig代表取締役の新田剛史氏が海外事例を交えて解説する。

未来学者が読む「トレンドの転換点」

 気鋭の未来学者として活躍するエイミー・ウェブ米フューチャー・トゥデイ・インスティテュート創業者は、次に台頭するトレンドを予測する助けになる方法を編み出した。米政権幹部や大手企業CEOにも助言するウェブ氏に、今まさに変わりつつあるトレンドを専門家の目で読んでもらう。

ビジュアライゼーション基礎講座

 売り上げ、コスト、位置情報、効果検証……。仕事に使うデータは急増しており、データ活用は待ったなしだ。だがデータが単なる数字や読み解きの難しいグラフでは、十分な理解が得られない。説得力ある資料にするには、グラフなどで可視化した視覚的な効果が不可欠だ。コンテストで複数の受賞経験のある「可視化の達人」に、ビジュアルをグッと向上させる基本を伝授してもらう。

【経営】

nendo佐藤オオキ「組織しない」組織

 世界的なデザインオフィスnendoの佐藤オオキ氏が、経営者としての視点と経験を通じて書くこれからの企業の組織論。これまでの組織論の真逆を行く、「アイデア」や「創造性」を生み続ける組織の在り方を考えるコラム。

川島蓉子「経営トップが磨く“勘と感”」

 ifs未来研究所所長の川島蓉子氏がさまざまな経営トップに会い、「勘」や「感」に対する見方を聞き出す。そこから未来に向けたヒント、新しい物差しを探る対談シリーズ。

経営者のためのデザイン思考

 あらゆる情報、人、モノがつながるデジタルネットワーク経済が広がる中で、急激な変化に柔軟に対応できない企業が存続するのは難しい。デザイン思考と共創文化を浸透させ、21世紀型組織への変革をどう推進するかを考える。

Q&A法律の森

 データ活用やデジタルマーケティング、新製品開発などを実施する際に起こり得る、法務的なトラブルや疑問を取り上げて、各分野を専門とする弁護士の見解を聞く。

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