家電との連携やキャッシュレス決済など、通信機器の枠を超えて生活必需品となっているスマートフォン。新しい切り口のサービスをITジャーナリストの安蔵靖志氏に聞いた。

協力:ソニー損保

ITジャーナリスト 安蔵靖志氏
ITジャーナリスト 安蔵靖志氏

ライフスタイルの拡充も賢い消費もスマホ活用がトレンド!

 多くの日本人にとって、スマホはなくてはならない存在となっている。新たなサービスや社会の仕組みも、スマホの普及が前提となっているものは多い。では、本当に価値のあるスマホ関連サービスとはどのようなものなのだろうか。IT機器や家電に精通するITジャーナリストの安蔵靖志氏にスマホ活用の最新トレンドを聞いた。

 「まずはライフスタイルの拡充という点で、家電との連携やAIの活用といったところが大きな流れとなっています。家事などのタスクを効率化して時間を生み出す『時産』というキーワードがありますが、わかりやすいのが調理器具です。レシピはスマホ経由でいくらでも入手できますし、器具に材料を入れておけば、材料が傷まないように温度を自動調節してくれて、指定の時間に出来上がる。学習機能で味付けも最適化され、時間の変更も外出先からスマホで楽々できてしまう。浮いた時間は趣味や育児など、ライフスタイルの拡充にあてるのが、ユーザー意識のトレンドですね」(安蔵氏)

 この他、賢い消費生活にもスマホは役立っているという。

 「スマホで賢い消費といえば、やはりキャッシュレス決済やポイントバックを連想しますが、それだけではありません。先ほどの話と同様、家電やAIとの連携で、エアコンや照明の電気代を節約することも容易ですし、最近では冷蔵庫の中身をスマホで簡単に管理して、食品ロスを防ぐといった機能も発表されており、近い将来の実用化が期待されています」(安蔵氏)

スマホを活用したスマートなテクノロジーサービスとは

スマートフォンで運転計測する、ソニー損保の自動車保険「GOOD DRIVE」
スマートフォンで運転計測する、ソニー損保の自動車保険「GOOD DRIVE」

 日々、生まれるスマホ関連サービスの中でも、ライフスタイルの拡充と賢い消費生活の両面で安蔵氏が注目する新しい切り口のテクノロジーサービスがある。それが、2020年3月18日にソニー損保が発表した自動車保険「GOOD DRIVE」だ。車の運転を通して賢い消費生活が実現するというこの自動車保険について、まずは概要から見ていこう。

 大まかな仕組みは、専用のスマホアプリで運転を計測・スコア化することで、自分の運転の癖や欠点が可視化され、結果として事故を起こす可能性の低減に役立つというもの。安蔵氏が「GOOD DRIVE」を評価する点は、ユーザーを識別するための「ビーコン」と呼ばれる手のひらサイズのデバイスを設置する以外、特別な準備が必要ないという手軽さだという。

 「ビーコンを設置しておけば、車のエンジンをかけるだけでスマホが自動連動、走行時に自動計測されるシームレスさがとてもスマートです。また、ソニー損保の自動車保険と連動していて、運転スコアが高いと保険料がキャッシュバックされるというインセンティブもあります。運転がさらに楽しくなるという観点から考えれば、ライフスタイルの拡充と賢い消費生活を両立させる新しいサービスといえるのではないでしょうか」(安蔵氏)

 では、ライフスタイルの拡充と賢い消費につながる仕組みについて詳しく見ていこう。

ソニーグループのテクノロジーで自分の運転を可視化

7項目で運転を計測しスコア化。S、A、B、C、Dのランクに応じて最大で保険料の30%をキャッシュバック(※画像内に表示されたキャッシュバック例は一例)
7項目で運転を計測しスコア化。S、A、B、C、Dのランクに応じて最大で保険料の30%をキャッシュバック(※画像内に表示されたキャッシュバック例は一例)

 「GOOD DRIVE」の運転計測の仕組みを支えているのは、AIやビッグデータ、センサー、アルゴリズムといったソニーグループが持つ最先端技術だ。

 「ビーコンはユーザー識別だけの機能に特化し、計測は加速度センサーやジャイロセンサーなど、スマホで完結するというのは新しい発想だと思います。車のエンジンをかければ自動的に計測が始まる使用感は、起動ボタンを押すという一手間すら省いた本当のストレスフリーだと感じました」(安蔵氏)

 先端技術の活用は、運転の計測とスコア化の精度にも貢献している。メーカーや機種によって性能の異なるスマホで適切な結果を出すアプリの開発は、ソニーR&Dセンターが担当。サーキットを借り切っての走行実験、スマホの性能差を吸収する独自アルゴリズムの開発、ソニーグループ社員限定の実証実験などを行い、ブラッシュアップを繰り返した。

 「GOOD DRIVE」の専用アプリでは、ブレーキやアクセル、ハンドル操作といった項目等を計測し、これがスコア化されるが、単にスコアが表示されて終わりではなく、自分の運転で気をつけた方が良いことが表示されたり、ランクに応じて最大で保険料の30%がキャッシュバックされたりと、自然と運転改善が促される工夫が満載だ。

 「例えば、急ブレーキをかけた場所が地図上に表示されるなど、判定結果が明確に表示されるため、スコアに対して納得感があります。保険料のキャッシュバックにも関わってくるので、公平性が担保されているのは重要ですね。また、運転の計測データはどんどん蓄積されていくので、乗れば乗るほど自分の運転そのものが可視化されるという感覚も新鮮です。UIのデザイン性もシンプルで視認性が高いですし、専用アプリの起動すらいらない。運転をする人なら、自分の運転傾向を理解しながら、運転スキルの改善を実感できると思うので、運転がさらに楽しくなるはずです」(安蔵氏)

計測後は、マップ上で急ブレーキや急発進した場所を確認することができる
計測後は、マップ上で急ブレーキや急発進した場所を確認することができる

スマホと先端技術の融合でライフスタイルのアップデートを

 ソニー損保がソニーグループと協同してこのテクノロジーサービスを開発した背景には、どうすれば事故リスクを低減できるのかという想いがあるという。近年、自動ブレーキのような事故防止のテクノロジーがある一方で、「GOOD DRIVE」はスマホによる運転計測という全く新しい切り口から、事故防止への道を指し示しているように見える。

 「単に『安全運転を心掛けましょう』ではなく、スマホと連動した計測データでドライバーの運転スキル向上を自然に促したり、丁寧な運転に対してインセンティブを設定したりというサイクルは、発想が新しいだけでなく、事故削減の効果も期待できます。それでいて、サービスはシームレスに利用することができる。賢い消費や、社会課題の改善、スマートなライフスタイルに関心がある人など、様々なユーザーに受け入れられていくのではないでしょうか。私自身、大手保険会社の自動車保険を契約していますが、ただでさえコストを抑えられるダイレクト型自動車保険が、運転特性の評価でさらにコストが下がるのなら検討したいという気持ちになります」(安蔵氏)

 これまで、車の運転で賢い消費というと、燃費やタイヤ性能といった狭い範囲の話だったが、スマホと先端技術が融合した「GOOD DRIVE」は、それ自体が賢い消費生活の選択肢であり、ライフスタイルの大きなアップデートだといえるのかもしれない。


  • 「GOOD DRIVE」の詳細はコチラ
  • 協力:ソニー損保