小学校での“プログラミング教育”必修化を2020年に控え、我が子のパソコン活用の方針に頭を悩ませているパパママも多いだろう。どうすれば、子どもがパソコンに慣れ親しみ、それを通じて成長を促せられるのか。中央大学 国際情報学部 教授の岡嶋裕史さんに、子どものパソコン活用だけでなく、家族の新しいライフスタイルを生み出す富士通クライアントコンピューティング『LIFEBOOK MH75/D2』の魅力について聞いた。
協力:インテル株式会社
デジタルネイティブ世代の中でも大きな能力差が
日頃から多くの大学生、さらには付属学校の生徒と接している岡嶋裕史さんは、教育の現場へのICTの浸透を実感している。
「BYOD(Bring Your Own Device:私物端末の持ち込み)がだいぶ浸透してきました。大学には共用のパソコンもあるのですが、個人のものを持ち込んで使う学生が増えています。自分の能力を拡張したり、自分の記憶を外部化したりと、体の一部としてパソコンを使うようになってきました」
まさにデジタルネイティブ世代の彼らだが、スマホネイティブなのかそうでないかで分断されているという。
「大学に入った時点で、AI(人工知能)などのプログラムを書ける学生もいますが、パソコンを触ったことのない学生ももちろんいます。彼らはみな、スマートフォンに代表される情報機器に慣れ親しんできていますが、スマートフォンはあくまで情報を消費する端末です。自分で積極的に何かを作ろうとか、勉強しようとなると、やはりパソコンになってきます。ある程度、中学生や高校生の段階からパソコンに慣れた状態で大学に来てもらえると、私たちとしても力を伸ばしてあげやすいですし、学生の可能性、選択の幅が広がると思います」
実際に、小学校では2020年からプログラミングが必修化となり、中学校でも21年から、“技術・家庭”の技術分野で行われている“プログラミング教育”の内容が強化される。これを岡嶋さんは「すごくいいことだと思う」と話す。
「パソコンは、自分で問題を解決するためのツールとして最適です。プログラミングというのはその象徴ですから、その教育が小学校でも必修化され、中学校以降も強化されていくのは喜ばしいことですね」
“プログラミング教育”の必修化は時代の流れであるだけでなく、“自律的に問題を解決する人”に成長するために不可欠な変革と言える。
「“創造性”という言葉には、問題を抽出し、アイデアを具体的なプロダクトに落とし込んで問題解決することも含まれています。スマートフォンだと情報を消費して、問題解決方法はどこかに存在する形になるので、自分で作るものではないと思っています。そうなると、こうした“創造性”が育まれません。たとえ、ミスしたって、プログラミング上のことであれば大丈夫だと思えますし、うまくいけば大きな自信につながると思います」
もう一つは、“論理性”。岡嶋さんはその必要性を、家庭によくある場面になぞらえて説明する。
「コンロの火にかけたお鍋を『見ておいて』と子どもに頼むと、吹きこぼれてもじっと見ているケースがありますよね。『見ておいて』と頼まれたので、子どもにとってはそれで正解なんです。では、親は何と言うべきだったのでしょうか?」
こういった日常の会話や出来事で考えることは、実は、プログラミングを学ぶ際に考える思考とほぼ等しいと岡嶋さんは話す。
「プログラミングを学ぶというのは、コンピューターにやらせたいことをどんなふうに細かく分解し、そしてどのようにして指示をすればうまくいくかを考えることでもあります。それは対人でも同じで、やってほしいことを相手に伝えて実現するためには、論理的思考を持つことが大切です。プログラミングを学習すれば、自然とそれが身に付きます」
大切なのは親が楽しんで使っている姿を見せること
“創造性”と“論理性”の育成には、親の力も欠かせない。とはいえ、それほどかしこまって考える必要はないと岡嶋さんは言う。
「大人が楽しくパソコンを使っている姿を見せるのが、大切です。リビングで一緒に動画を見たり遊んだりして、まずはなんてことない機械なんだと思わせること。ただ、今は、リビングをスッキリさせたいというご家庭が多いですよね。なので、移動させやすく、状況に応じてモードを変えられるパソコンはいいですね」
『LIFEBOOK MH75/D2』は、テントモード・タブレットモード・クラムシェルモードの3つのモードで使用可能。2W+2WのBOXスピーカーを搭載しているため、オンライン学習動画や映画などのコンテンツをクリアな音で視聴できる。色鮮やかで目に優しく、どの角度からでも見やすいIGZO液晶は表面がアンチグレア処理によって反射が抑えられているため、映像を楽しむときもペン入力するときにも快適に使える。
「動画を見るときにはテントモード、ヘビーな仕事をするときにはクラムシェルモードに切り替えて、ノートパソコンとして使えるのはいいですね。かつ、小さなお子さんも使いやすいタッチパネルも備えているところもポイントです。それに、大人が想定しなかったような使い方を子どもが発見することも、ぜひ楽しんでほしいです。そのためにも、いろんな使い方ができるパソコンでいいですし、家庭の中でも存在感を上げていくと思います」
一緒に楽しんでいれば、自然と心のハードルは下がっていく。パソコンは楽しいものだと思うようになれば、自分専用の1台を持ちたいと思う日も来るだろう。
「年齢の低いうちは、親御さんがきちんと管理し、外に出ていく情報のチェックはしたほうがいいでしょう。ただ、プライバシーを重要視する年代になってきたら、家族共用のパソコンを使いたがらなくなる可能性もあります。パソコンを使いたい、学びたいという欲求を阻害しないよう、中学生になるタイミングで、1人1台の環境を整えてもいいのではないでしょうか」
意欲をそがず、すぐに使えて、丈夫なパソコンがベスト
子どもと一緒に使うにしろ、1台買い与えるにしろ、具体的にはどのようなパソコンを選ぶのがいいのだろうか。岡嶋さんは、多様な使い方ができるだけでは不十分だと指摘する。
「基本性能は高ければ高いほどいいです。子どもが『こんなアプリを使いたい』『こんな使い方をしてみたい』と意欲を持っても、性能が低く、それができなくて意欲をそいでしまってはもったいないですよね」
『LIFEBOOK MH75/D2』は、インテル® Core™ i5 プロセッサーを搭載し、動作は滑らか。さらには、スマートフォンのような使い勝手を実現した「モダンスタンバイ」に対応。スリープ中にキーをタッチするとすぐにパソコンをONできるため、パッと利用できるのもポイント。
「子どもたちが一番慣れている端末はスマートフォンです。あのパッという起動の感覚が、彼らにとっては当たり前。ですから、私たちの世代のようにパソコンの電源を入れて、何分も待つことはできません。1分でも、おそらく彼らは待たない。使いたいときに使えるというのは、とても大事な要素ですね」
そう話しながら、岡嶋さんは目の前の『LIFEBOOK MH75/D2』のキーボードに手を添える。
「しっかりしてますね。僕はタイピングが強くて、打鍵音が大きいとよく言われるのですが、これは打ったときの音が静かですね。このサイズでこのレベルのキーボードを備えているノートパソコンってなかなかないですよ」
薄型のノートパソコンにつきもののふかふかした不快な感触がなく、キーピッチ19mmでしっかりとした打鍵感が得られるのは、キーボードの下に特別な板金が入っているため。板金は強度を保ったまま肉抜きしており、軽量化にも対応している。
作家として著書も多い岡嶋さんがキーボードにこだわるのには理由がある。
「まだあと10年、20年は、『情報入力が最も速いインターフェースはキーボード』という状況が続くでしょう。その間、主導的な立場でコンテンツ作りにかかわっていける、創造的な人になりたいのであれば、キーボードは必須のスキルです」
また、岡嶋さんはファンレス(送風ファンレス構造)であることにも注目。「やはり静かでいい。今、図書館というのはパソコンで勉強する場になっているのですが、そうした場では、打鍵やファンの音が気になるケースも多々あります。『LIFEBOOK MH75/D2』ならその心配がなさそうです」と話す。
図書館へ持ち込むということは、当然、持ち運びが前提となる。無造作にリュックに入れて混んだ電車に乗ったり、ベッドやソファの上に投げ出したりという、ちょっと乱暴な使い方も子どもならでは。『LIFEBOOK MH75/D2』は全面耐加圧200kgfの試験をクリアしているので、この点も安心だ。
こうしたさまざまな条件を満たすパソコンが家庭にあると、子どもの将来の可能性が広がっていく。“創造性”や“論理性”は、将来プログラミングを職業にしなくても、社会で生きていくために必要な能力だ。子どもが使いたくなる、挑戦したくなる、そして、旺盛な意欲に十分に応えられるような1台として『LIFEBOOK MH75/D2』はベストチョイスと言える。

協力:インテル株式会社