情報発信に使う時間が月間16時間も短縮

 さらに、店舗ページでの情報更新は、エリアやマーケットごとに本部主導で行うものと、店舗ごとに行うものに分類し、統一感の向上と店舗業務の効率化を同時に図った。導入前、各店舗が情報発信に使う時間は月間10時間ほど削減できると試算していたが、実際には16時間と大きく上回った

 検索エンジンから店舗ページへのクリック、架電・来店等のコンバージョン率は、合わせて約1.6倍に増加した

 長谷川氏は「検索を経由した来店予約が増えています。私としては、これが一番です」と話す。

 「Webでもさまざまなことができるようになっている今、店舗に来られるのは、迷ったり悩んだりしているお客さまです。ですから、少しでもゆっくり相談いただけるように、来店予約の利用を推進してきました」(長谷川氏)。予約があれば、店舗では十分な準備をして接客に臨めるため、顧客満足度を向上できるというメリットもある。双方にとって利のある来店予約が、今回の変革によって一層進んだのだ。

 コールセンターでも、変革の成果を実感している。自社サイトの商品紹介ページでは、新規相談の場合はコールセンターに、申し込み後の変更などは申し込みをした店舗へアクセスといった案内に変更したところ、コールセンターへの電話が増えているという。「こうした電話が増えているということは、自社サイトを見てくださっているお客さまが増えたということでしょう」と長谷川氏が話すように、実際に自社サイトの閲覧数も増えている。

 Yext導入後、数字でも感触でもさまざまな変化が見られたが、岩渕氏は「情報の発信方法を整理できたことが良かった」と語り、長谷川氏も「お客さまにとっても私たちにとっても、シンプルで使いやすいものになりました」と評価する。

よりきめ細かなマッチングにも挑戦していく

 変革を進めたことで、岩渕氏は積極的なデジタル施策の重要性を実感しているという。

 「こうした分野での施策には頭打ちも感じられる中、Yextは全く新しいもので、どんな業種の企業でもこれまで取ってきた施策をより強化できるソリューションだと感じています。ですから、導入を検討すべきサービスだと思います」

 同社では今回の経験を踏まえ、店舗、さらには店舗スタッフの強みを打ち出し、Yextを通して、顧客に伝えていく考えだ。

 「最寄り店舗の検索結果として、例えば、国内旅行について相談したいお客さまに海外旅行専門店を、ウエディングについて相談したいお客さまにウエディングに強いスタッフのいない店舗を提示してしまうケースをどうしたらいいのかについて頭を悩ましており、Yext側にも調整をお願いしてきました。お客さまは必ずしも最寄り店舗に行きたいわけではなく、専門性の高いスタッフのいる店舗を知りたいこともあるはずです。今後はそうしたニーズに応えていくつもりですし、未着手だった口コミ(レビュー)への返答にも取り組んでいきたいと考えています」(長谷川氏)

JTBでは、最寄り店舗とのマッチングのみならず、顧客のニーズに沿った店舗、店舗スタッフとのマッチングの実現を目指している
JTBでは、最寄り店舗とのマッチングのみならず、顧客のニーズに沿った店舗、店舗スタッフとのマッチングの実現を目指している

 こうした新しい取り組みも、Yextをパートナーとして進めていく方針だ。

 「今後、Yextが新しいサービスを始めれば、それを導入することで、新しく生じるさまざまな課題を解決できると思います。今後もコミュニケーションを取りながら、よりお客さまのためになる施策に共に取り組んでいければと考えています」と岩渕氏。

 業務効率の改善と顧客へのサービス向上。JTBはこの2つを、Yextによって両立させている。

協力:株式会社Yext