日本航空(JAL)では、航空会社の選択を大きく左右する、顧客の“気持ち”にアプローチすべく、搭乗の機会以外の日常においても、生活者一人ひとりとの間で丁寧にコミュニケーションを図るという施策を積極的に展開している。そうした中、複数ツールの併用によってデータが分散化。情報を横断的に分析できないといった問題に直面した。同社では「Domo」を導入することでこの課題を解消。“データドリブン”による施策の最適化を実現している。

協力/ドーモ

【PR】JALが実現する、データドリブンな顧客の“気持ち”へのアプローチ(画像)

ツールの併用でデータが分散、全体感をもった施策立案が困難に

 広範なデータを分析することで、マーケティング上の適正な意志決定を行い、施策の最適化を目指す“データドリブン”なマーケティングのアプローチが大きくクローズアップされている。

 「確かに今日では、社内外に多種多様な情報が溢れており、それらをデータとして取得すること自体は容易になっていますが、実際にそれを最大限有効に活用できているかというと、まだまだ課題が多いというのが実情です」とドーモの斉藤梨沙氏は指摘する。

 その1つの要因として挙げられるのが、マーケターが利用するツールだ。時と共にマーケティング領域で扱うべきデータは加速度的に増大し、業務自体も複雑化している。そうした中、マーケターは業務の実践において複数のツールを使いこなしていくというのが一般的だ。

 斉藤氏は「現在、市場には6800以上にものぼるマーケティング関連のツールが登場してきており、例えば米国のエンタープライズレベルの企業のマーケティング部門では、平均して90種類以上ものツールを使い分けていると言われています」と語る。当然、そうした状況にあっては、データがツールごとに分散し、多種多様なデータを統合的に捉え、意志決定や施策立案を、全体感をもって実施するということが困難である。

 このような問題を解決するのがDomoだ。「Domoでは、社内外に散在するデータを収集・整理・統合し、分析・可視化を行って、その結果を組織内で共有するという一連のプロセスを単一のプラットフォームによりサポート。データを共通言語としたコラボレーションを実現します」と斉藤氏は紹介する。

ドーモの斉藤梨沙氏は、マーケターが複数ツールを併用していることを、データを最大限有効に活用できていない要因の1つであると指摘した
ドーモの斉藤梨沙氏は、マーケターが複数ツールを併用していることを、データを最大限有効に活用できていない要因の1つであると指摘した

SNSなどを活用し生活者とのコミュニケーションに注力

 そうしたDomoを活用し、多大な成果を享受しているのが日本航空(JAL)である。同社では近年、生活者とのコミュニケーションをマーケティング、ブランディングの両面にわたる重要施策と位置づけて取り組みを進めているところだ。

 JALでは、かねてより「航空会社がどうやってお客さまから選ばれるか」についての議論を重ねてきたという。「運賃や路線の問題を除けば、一般的には座席や機内食などのサービスや品質で選ばれるという結論に落ち着くわけですが、ある機会にリサーチを行ったところ、実はそうしたハード/ソフトの問題というよりは、ご利用になるお客さまが抱く、『何となく好き』といった“気持ち”が大きなウェイトを占めるということがわかったのです」とJALの山名敏雄氏は語る。

 そこでJALでは、そうした“気持ち”にいかにアプローチしていくかについての検討を進めた。元来、航空会社というのは、例えば食品や消費財のメーカーなどとは異なり、日々自社のブランドに接してもらうことが困難な業態であるので、搭乗の機会以外の日常において、生活者一人ひとりとコミュニケーションを図っていくことが重要であると判断。リーチよりもエンゲージメントを重視し、「共感」を得ることにつながる施策を積極的に展開してくことにした。

 具体的には、コーポレートサイト上での情報発信などに加え、Facebook、Instagram、TwitterといったSNSの公式アカウントの活用、それらSNSと親和性の高いリアルイベントへの出展、参加といった施策なども進めている。山名氏は「例えば、Facebook上で航空機の運航に関わる現場業務の舞台裏の紹介なども行っていますが、そこに登場する社員は原則的に“実名顔出し”とするなど、ご覧になる方が共感と親しみを持っていただけるような工夫を施しています」と同社独自の取り組みの一端を紹介する。

 また、そうした施策と併行してJALでは、ソーシャルリスニングの活用も進めている。具体的には、TwitterなどSNS上で“JAL”というキーワードが入った投稿を収集・分析して、商品・サービスの改善や向上等に活かしていくといった取り組みを行っている。

Domoの導入よって様々なソースを横断したデータ分析・活用が可能になったと語るJALの山名敏雄氏
Domoの導入よって様々なソースを横断したデータ分析・活用が可能になったと語るJALの山名敏雄氏

外部連携に関する技術者の知見もベンダー選定の重要なポイント

 以上のような背景で、コミュニケーション施策の積極展開へと舵を切ったJALだが、そこで不可欠となるデータの活用をめぐる課題に直面したことが、Domoを導入する契機となった。冒頭で斉藤氏が述べた、複数ツールの併用によって様々な領域の情報を横断的に分析できないといった問題に加え、施策や媒体を共通の指標で評価するのが困難だったいうことも切実な問題だった。

 そうした課題を解消できるツールの導入を目指すことにしたJALでは、どのようなソースの、どういうデータを、どのような形で可視化したいのかといったことを明確化し、それら要件を盛り込んだRFPを作成し、候補として挙がっていたベンダーに提出した。候補となっていたベンダーは、Domo以外にも複数社あったという。そして、それらベンダーのツールの評価・選定を経て、Domoを導入する運びとなった。

 Domoを採用する決め手になったポイントとしては、UIが非常にシンプルで使い勝手が良かったことやグラフなど可視化機能の優位性、さらにはFacebookをはじめとするSNSなど外部システムとAPI経由でデータ連携を行うためのコネクター群が豊富に用意されていたことなどがある。「データの接続、準備、保存から可視化、分析、共有まで、必要としていた機能がすべてオールインワンで利用できることが決め手になり、Domoの採用を決定しました。加えて重視したのが、ベンダー側の技術者の知見です。特に当社では、各SNSとの連携をデータ活用の肝であると捉えており、そうした観点から、連携先のシステムおよび業務にかかわる十分な知識を備えているDomoには、大きな安心感がありました」と山名氏は強調する。

 導入後の運用形態としては、オウンドメディアや外部の広告媒体、あるいはマスメディアやソーシャルリスニング、イベントなど様々なソースに散在する膨大なデータを収集・分析するためのプラットフォームとしてDomoを活用。コーポレートサイトのページビューなどの情報、あるいはSNSからのソーシャルリスニングに関わる情報については、Google AnalyticsやSNS側で用意しているAPIにアクセスするDomoの標準アダプター経由でデータを取得している。「そのほか最近では、Webメディアだけではなく、テレビや新聞などにかかわるメディアでの発信情報の計測なども開始。それに当たってはPR測定ツールのベンダーにコネクターを開発してもらい、Domoで自動的に情報を取り込めるような仕組みも構築しました」と山名氏は言う。

 こうしたシステムを整備した結果、JALが目指していた様々なソースを横断したデータ分析・活用が可能となった。これにより、すでに様々な効果が得られている。

 「今後は、外部API経由でのデータ収集範囲のさらなる拡張、オウンドメディアに関わる、より広範なデータ取り込みなども進め、いずれはECとも連携して、SNSやオウンドメディアから得られる各種指標データと、売り上げの間の相関関係を明らかにするといったところにも取り組んで行きたいと考えています」と山名氏。JALのデータ活用は、さらなる高みへと進んでいくことになる。

JALのデータ分析プラットフォーム全体像
JALのデータ分析プラットフォーム全体像
社内外に散在するデータを収集・整理・統合し、分析・可視化を行う一連のプロセスを、JALはDomo単一で行っている
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協力/ドーモ