1986年、花王入社。30年におよぶマーケティング歴の中、ヘアケア部門では「アジエンス」など、新ブランド立ち上げ、「エッセンシャル」「メリット」といったロングセラーを再生。2位に沈んだポジションを断トツのトップメーカーに押し上げた。ファブリックケア部門では苦戦していた液体市場に超濃縮の「アタックNeo」を投入、社会貢献価値も含めた市場創造を図る。16年に日清食品 取締役マーケティング部長に就任、“サイエンスとアートを融合した新時代のマーケティング”を実践。18年10月から現職。日本マーケティング学会理事

これまで一番達成感を得た仕事は?

 花王時代、2位に沈んだ花王のヘアケアを断トツのトップメーカーに押し上げた一連の事業戦略、ブランディング。アジエンス、セグレタといったプレミアムブランドの創造とロングセラーブランド、メリット、エッセンシャルの再生を実現。特に当時のエッセンシャルのような崖っぷちのビューティブランド再生の難易度は高く、その成功は新ブランド創造よりも多くのマーケターに刺激となった。

商品・サービス、事業開発で重要だと思うことを3つ挙げてください

① グランドデザイン
② 消費者インサイト
③ クリエイティブシンキング

これから仕掛けたいことは?

 チキンラーメン、カップヌードルがそうだったように、だれも想像しない(できない)創造物、プラットフォーム創りによる、クリエイティブな食の未来/ライフスタイルの提案

最近気になっている言葉や現象、技術は?

 「オリジナリティ」「デジタルトランスフォーメーション」

尊敬するマーケター、経営者、研究者…と、その理由は?

ジャック・トラウト
 「マーケティング22の法則」「リ・ポジショニング戦略」などシンプルで分かりやすい理論は、自分のマーケティングの発想のベースになっている。

稲盛和夫
 事業創造、再生、その経営手腕は素直にすごい。その背景にある思想、人間の温かみを尊敬している。

最近、読んだ本で仕事の参考になったものは?

「世界のエリートはなぜ『美意識』を鍛えるのか? 経営における『アート』と『サイエンス』 」(山口周著)
 「サイエンス」と「アート」を融合したマーケティングを自分勝手に標榜する中、その視点を的確に論理的にまとめられた本書に出会い、驚きとともに考え方の整理ができ、多少の自信にもつながった。