ペットフードか手作りか、二者択一ではない!?

 手作りごはんに挑戦するうえで、飼い主の多くが抱える不安点は、「手作りは面倒だ」「おしゃれにおいしく作れない」「健康に悪いものを与えたらどうしよう」などだそう。そうした不安に対しては、それほど気にする必要はないと須崎氏はいう。「よく塩分を薄くなどといいますが、動物の体には調整機能があるので、水をきちんと飲ませれば大丈夫なのです。ペットフードか手作りか、という二者択一ではなく、選択肢を増やすという考え方が大事。人間がインスタントフードも食べ、家庭料理も食べ、懐石料理も食べるように、犬も何でも食べられるようになる適応能力があるのです」。

 水野氏も同意見で「犬のNG食品であるネギ類やチョコレートは別として、人間に良いものは犬にも良いのです。味の濃さが気になる方は、肉や魚の味付けをする前にさっとボイルなどして取り分けたらそんなに面倒ではないはず」と語る。だとしたら、もっと気軽に手作り料理を楽しむ風潮が広がる可能性は十分にある。

 運営会社のヴェイプスでは、今後定期的に愛犬料理教室を開催していく予定という。当面は、バレンタインデーや誕生日などを想定した“ハレの日”用の可愛らしいメニューを題材とする。特別な日だけでなく、例えば毎日の健康ごはんをテーマとした料理教室で、どれくらいの集客とリアクションが望めるのか。その辺りが本格的なブームの分水嶺となりそうだ。16年はそうした行方を含めて注視したい。

 愛犬料理教室を主催するヴェイプスは、提携する食育指導士に依頼し、ペット用のレシピ開発にも注力している。下記が人気レシピのベスト3だ。

1位 お米とゴマのおせんべい
1位 お米とゴマのおせんべい
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2位 たまごがゆ
2位 たまごがゆ
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3位 米粉と豆腐のパンケーキ
3位 米粉と豆腐のパンケーキ
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(文/加藤 力)