インスタで100均掃除グッズの使い方を解説

 一方、かわいらしい掃除グッズばかりでなく「普段の掃除ではなかなか手をつけないサッシなどの隙間や窓に関する商品も12月に入ってから売れている」と栗田氏。重曹を染み込ませたウェットシートや水を入れたペットボトルと組み合わせるサッシブラシなど、機能性が高い商品も多くそろえているが、店頭で見かけても使い方が分からないと購入に結びつかない可能性もある。

 そこで、商品の具体的な使い方をインスタグラムで解説を始めたのが、100円ショップ向けの雑貨を製造する小久保工業所だ。

 同社が100円ショップ各社に卸している商品について、写真と解説付きで紹介。特に12月に入ってからは、ハッシュタグに「大掃除」を加えるなど、ユーザーにとって検索しやすいようにしているという。

小久保工業所がインスタグラムに投稿した画像。商品名や特徴について詳しく解説している
小久保工業所がインスタグラムに投稿した画像。商品名や特徴について詳しく解説している
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インスタグラム内で紹介されていた「ペットボトル不織布クリーナー」。水を入れたペットボトルに取り付けると、水道が届かない場所でも水を使った掃除ができる。溝に差し込みやすい薄型
インスタグラム内で紹介されていた「ペットボトル不織布クリーナー」。水を入れたペットボトルに取り付けると、水道が届かない場所でも水を使った掃除ができる。溝に差し込みやすい薄型
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「ペットボトルブラシ」は手元のボタンの切り替えで水を出したり止めたりできる。自転車や車のタイヤにも使える
「ペットボトルブラシ」は手元のボタンの切り替えで水を出したり止めたりできる。自転車や車のタイヤにも使える
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 「インスタグラムでの解説に力を入れ始めたのは、一般ユーザーが同社の取り扱うセスキ炭酸ソーダについて投稿をしていたのを見かけたことがきっかけ」と広報の大田哲子氏は話す。セスキ炭酸ソーダは、環境に優しいアルカリ系洗剤として数年前から注目され始めた。家庭では主に衣類の汗染み汚れを取る目的や換気扇の掃除に用いられている。小久保工業所はセスキ炭酸ソーダ以外にもクエン酸や重曹を取り扱っているが、それらの商品をまとめて「ナチュラルクリーニング」というハッシュタグ付きで紹介するユーザーが多いことにも注目した。

 「ナチュラルクリーニングの投稿数を調べると1200件以上もあった。さらに掃除は11万件、掃除グッズや掃除記録などの投稿も数多く見つかった」(大田氏)ことから、インスタグラムの口コミで商品が広まっているのではないかと考えたという。

 

人に見せるための「インスタ掃除」がトレンドに?

 大田氏によると、100ショップの商品の中でも調理グッズについては以前から“見せる”傾向にあったといい、同社で取り扱うソーセージを宇宙人の形にする抜き型、ハムを花びらのような形にするカッターなどは、グッズを使って仕上げたお弁当や、パッケージ写真などをインスタグラムに投稿する人が多かったそうだ。たしかに、キャラ弁やデコ弁を投稿するというのは何年も前から定番化している。しかし、掃除というハッシュタグに関する投稿を見ると、掃除前の汚れたキッチン回りなど、あまり他人に見せたくないような写真についての投稿も見られる。このような投稿をする人が増えたのはなぜだろうか。

 それには、今期放送されている『家政夫のミタゾノ』『逃げるは恥だが役に立つ』という、掃除のシーンが効果的に使われているテレビドラマの影響もあるのではないか、と大田氏は指摘する。これら2つのドラマとも、番組のウェブサイト上に掃除のコツについて紹介するコラムを設けている。ドラマで見たテクニックを試して、汚れがどれくらいきれいになったか人にも見せたい、いい商品やネタは誰かに話したいと思う心理が、掃除関連のインスタグラム投稿を増やしているのかもしれない。

 また、インスタグラムを検索して気に入ったものが見つかれば、そのまま店頭に買いに行くだけ済み、買い物時間の短縮にもつながる。毎日忙しい人にとって、掃除の前の準備段階をひと手間と感じるときある。ハッシュタグをうまく使って、今年の大掃除にインスタグラムを活用してみてはいかがだろうか。

(文/樋口可奈子)