ユニクロは「温かさ」に回帰するのか?

 着心地戦争が加速するなか、ユニクロはヒートテックの上位モデル「ウルトラウォーム(超極暖)」の発売を発表した。特殊な編み方によって繊維の膨らみ感をアップさせ、裏地の起毛の毛足も長くしたことで、定番のヒートテックの約2.25倍温かいという試験結果が出ているという。

左から、ヒートテックをユニクロと共同開発している東レの繊維加工技術部 田畑次郎GO技術室長、ユニクログローバルアンバサダーの南谷真鈴氏、ファーストリテイリングの堺誠也執行役員
左から、ヒートテックをユニクロと共同開発している東レの繊維加工技術部 田畑次郎GO技術室長、ユニクログローバルアンバサダーの南谷真鈴氏、ファーストリテイリングの堺誠也執行役員
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 価格は1990円と、メーンの商品群に比べて2倍近く高い。なぜいま同社は「温かさ」を付加価値にした高価格商品を展開するのだろうか。「寒冷地に住む人や寒い場所で長時間作業する人に向けて開発した」(ユニクロ)。すでにロシアや中国などでは販売されており、売れ行き好調だという。

 「スポーツブランドやアウトドアブランドの商品とは価格設定が違うため、競合とは考えていない」(同)という。ただ、アウトドアブームのなか、アウトドアブランドの高価格帯商品には手が出ないが、より温かいものが欲しい層をつかめる可能性はある。

 通勤時、屋外でのレジャー時など、シーンによってあったかインナーを使い分ける人が増えることで、あったかインナー市場はますます拡大していきそうだ。

(文/樋口可奈子)