コインランドリーにもIT革命!?

 また、支払い方法にも大きな変化が起きている。2005年ごろからあらかじめ現金をチャージしておけばキャッシュレスで使えるICカードが使われ始め、ポイントがたまるものもある。エムアイエスが運営するマンマチャオでは、2010年12月から電子マネー対応のコインランドリーシステムを導入している。

 また、ハイアール アジアが現在力を入れているのが、コインランドリー機器にインターネット、ICカードシステムを融合させた「ITランドリーシステム」。待ち時間のロスがないようコインランドリーの空き状況をネットで確認できたり、洗濯が終わったときに終了メールで教えてもらえたりできるという。

 ただこうしたサービスに対しては「一長一短」という見方もある。「競合店に自らの店舗の空き具合を教えるのは、オーナーにとっては得策ではない面もある。終了をショートメールで通知するサービスに対しても、『個人情報を開示したくない』というお客様が増えており、導入は慎重に進めている」(ダイワコーポレーション)。

 ハイアール アジアによると、ITランドリーシステムにするメリットは管理する側にも大きいという。従来は人口動態から割り出したマーケティング予測しかできなかったが、利用状況をデータ化することにより、洗濯機や乾燥機の容量まで分析した提案ができるからだという。「利益を上げるには、単に洗濯機や乾燥機の台数を増やせばいいというわけではない。稼働率を含め、精度の高い売り上げ予測を立てて台数を設定し、経営戦略を立てなくてはならない」(ハイアールアジア 営業統括本部 コマーシャル営業本部 コマーシャルランドリーグループ ディレクターの井筒信也氏)。

 ICカードにすれば閑散日にはポイントを2倍にするなど、販促がしやすい。オープン時に2000円分使えるICカードを1000円で販売するなどして「半額セール」を行う店もあるという。すると先に集金できるうえ、使い切ろうとするために稼働率が上がり、使い切るころには自然に固定客になっていることが多いそうだ。

 また、機器の故障などによって返金が必要になった場合、ICカードならポイントを付与することで返金が完了し、手間が省ける。ポイントで返金することでまたコインランドリーを使用することになり、金額的なロスも少ないという。

 「コインランドリーは従来、『寝ていても金が入る』といわれるくらい、待ちの経営と見られていた。しかしICカード化の導入で、攻めの経営ができるようになった。また複数の店舗データをネットで集中管理できるようになったので、個人オーナーばかりでなく、法人のサブ事業化も広がっている。そのこともコインランドリー増加の一因では」(ハイアール アジアの井筒氏)

“進化系コインランドリー”が増殖中、「メインユーザーは主婦」のワケ(画像)
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エムアイエスが運営する「マンマチャオ」で導入されている、電子マネー対応のコインランドリーシステム。現金を持っていなくても、PASMO、Suica、WAON、 Edyで利用できる