“3K”だったコインランドリーが主婦好みにイメチェン!?

 こうしたニーズの変化に合わせ、コインランドリーそのものも進化している。

 以前、都市部に多かった学生や単身者向けのコインランドリーは暗くて清潔感がなく、「3K(暗い、汚い、怖い)」といわれたが、それでも需要はあったので、状況は改善されなかった。しかし近年、郊外の主婦が利用するようになると、清潔感や明るさ、広さが収益に直結するようになり、「きれいな店を作れば稼働率が上がる」という認識が、店舗オーナーに浸透してきているという。

 また、従来のコインランドリーは「不特定多数の人が使うから不潔」というイメージがあった。近年はそうしたイメージを払拭する機能を搭載した機器が増えている。例えば衣類を入れる前に2分間、ステンレスドラムを自動的にすすぎ洗浄してくれる「ドラム洗い機能」付きの洗濯機が2004年ごろから登場している。

 さらに、「コインランドリーは無人で怖い」というイメージがあったが、ダイワコーポレーションが運営するランドリーデポでは、午前中の3時間、スタッフが常駐している。そのため常に清掃され清潔感が保たれていることや、機械の使い方がわからない時は聞いたりできるためリピーターが増えているそうだ。また同チェーンでは、女性が安心して使えるよう監視カメラを設置している。北陸地方で多発していたコインランドリーでの下着盗難事件や、横須賀で起こった両替機のコインの盗難も、監視カメラの映像で犯人が逮捕されているそうだ。

 従来のコインランドリーは家庭用の縦型の洗濯機が外に置かれているだけだったが、近年のコインランドリーは業務用の大型ランドリーが主流で、店舗も大型化。駐車場完備のところも多いそうだ。「家族1週間分の洗濯物を運ぶのはクルマでないと大変。経営的にも、クルマで利用できるようにしないと商圏が狭くなり、利益が上がりにくい。閉店したコンビニ跡地がコインランドリーになっている例が多い」(ダイワコーポレーション)。場所も従来は銭湯の隣の路地にあるイメージだったが、最近ではスーパーやコンビニの隣、バイパス道路や生活道路沿いなど、立地の良い場所に出店するようになった。「ここ数年、店舗のスクラップアンドビルドが活発になり、空きテナントが増え賃料も下がっていることも大きい」(エムアイエスの三原社長)。

 ランドリーデポの今年の出店を見ても、コンビニやショッピングセンター、ヘアカット店の隣の出店が目立つ。洗濯している間の”ながら消費”が見込めるので、開店に際しては近隣の商店などから歓迎されているそうだ。「そういった意味では地域密着と地域貢献のビジネスといえる」(ダイワコーポレーションの池部氏)。最近ではオートキャンプ場、サービスエリア、宿泊施設などにもコインランドリーが設置されるようになっている。

2015年9月にオープンしたダイワコーポレーション運営のランドリーデポ久留米三潴店(福岡県久留米市)。従来のコインランドリーとは異なるイメージの広くて明るい店内
2015年9月にオープンしたダイワコーポレーション運営のランドリーデポ久留米三潴店(福岡県久留米市)。従来のコインランドリーとは異なるイメージの広くて明るい店内
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キッズスペースがあり、待っている間に子供を遊ばせられるコインランドリーも(写真は茨城県水戸市のランドリーデポ水戸駅南店)
キッズスペースがあり、待っている間に子供を遊ばせられるコインランドリーも(写真は茨城県水戸市のランドリーデポ水戸駅南店)
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24時間監視カメラが作動しているランドリーデポでは、洗濯物泥棒逮捕の実績も
24時間監視カメラが作動しているランドリーデポでは、洗濯物泥棒逮捕の実績も
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