今後の課題は、“中抜き”防止!?

 しかし、課題もある。レンタルスペースの貸し手と利用者が知り合いになり、サイトを通さず直接交渉を行って貸し借りをするようになる、いわゆる“中抜き”への対処だ。

 シープスの舩木社長は、「スペースオーナーにとって、なくてはならないウェブサービスになることが最大の対処法では」という。中抜きをすれば、サイトに払うべき料金を節約でき、売り上げが伸びる。しかし中抜きが判明すれば、その店舗はもうそのサイトを利用して集客ができないことになる。「一過性ではなく、恒常的にユーザーを連れていけるサービスへと高めていくことができれば、ルール違反をせず末長く利用してもらえるようになるのでは」(シープスの舩木社長)。

 貸し手、借り手の間のトラブルはどう防いでいるのか。スペースマーケットでは借り手の身元確認は、Facebookなどの履歴を重視。一方、貸し手はスペース登録時に審査フローがあり、そのなかでカード会社の審査もある。また利用者の動きは自社のプラットフォームを通じて直接ウオッチし、「何かトラブルが起きそうな場合には、なるべく事前にフォローしている」そうだ。「シェアリングサービスを行っている他社と、利用者の使用履歴を共有できるシステムも将来検討されるだろう。信用情報を共有できるようにすれば、マナーも自然とよくなっていくのではないか」(スペースマーケットの重松社長)という。

 スペースマーケットではスマートフォンのアプリを改良していき、今後は例えば半径500メートル以内の物件を探せてすぐにブッキングできるようにしていきたいという。スマートフォンなどの機器を用いてカギの開閉・管理を行うスマートロックもいい商品が出てきているので、積極的に採用して、貸し手の省力化を図っていきたい考えだ。「ベンチャービジネスは、急成長を見越して大き目の物件を借りることが多い。成長するまでは余剰スペースを貸し出すといった戦略も、これから一般的になるのでは。シェアリングエコノミーが認知されていけば、スペースの貸し借りは文化として成熟していくはず」(重松社長)。

スペースマーケットでは利用者やオーナーのレビューを公開しており、好評だという
スペースマーケットでは利用者やオーナーのレビューを公開しており、好評だという
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(文/桑原恵美子)