文具女子は「定番」モチーフに萌える

 自分たちの感覚を大切にしながらも、実際にイベントが開催されるまでは「正直、蓋を開けてみて誰も来なかったらどうしよう、と思っていた」と池岡さんは振り返る。結果的に、2017年の本イベントと今年10月に開催されたプレイベントは大盛況。現場の様子やSNSでの反応を通じて、文具女子の嗜好やトレンドが見えてきた。

 その一つが、“レトロ”ブームだ。昭和レトロな色合いや、昔からあるロングセラー商品のデザインが文具女子の心をつかんでいる。

 「2017年の文具女子博で『サクラクレパス』のコラボ腕時計を販売しているブースがあったのですが、SNSで事前に告知したらすごい反響で。当日も売れていましたね」(浦田さん)

時計小売専門店のタイムステーションNEOとサクラクレパスがコラボした「クレパス 柄トケイ」
時計小売専門店のタイムステーションNEOとサクラクレパスがコラボした「クレパス 柄トケイ」
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写真をSNSにアップしたところ「かわいい!」と評判に。イベント当日も買い求める女性が多かった
写真をSNSにアップしたところ「かわいい!」と評判に。イベント当日も買い求める女性が多かった
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 文具女子博公式のオリジナルグッズも、誰もが知る定番文具とコラボしたものだ。ゼブラのボールペン、ヤマトの「アラビックヤマト」など、定番商品のデザインはそのままに、一部に文具女子博のロゴを入れるなどしたところ人気が殺到。数量調整をする暇もなく完売したという。

ゼブラとコラボした文具女子博のオリジナルボールペンは完売した
ゼブラとコラボした文具女子博のオリジナルボールペンは完売した
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文具女子博のロゴが入ったヤマトのアラビックヤマト(ミニサイズ)。オリジナル商品のなかで最も早く完売した
文具女子博のロゴが入ったヤマトのアラビックヤマト(ミニサイズ)。オリジナル商品のなかで最も早く完売した
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 そうした反響を受けて、今年は定番文具のピンバッチを販売する予定だ。プレイベントではそのうちの5種類がピンバッチガチャとして販売され、期間中に予定数量がすべてなくなった。

 車でも、家電でも、ひと昔前のモデルには愛嬌を感じることがあるが、それは文具においても同じらしい。文具女子にとってのレトロ感は、懐かしさを感じる定番モチーフが大きな要素になっている。