「女子文具」ではなく「文具女子」なワケ

 イベント事業に力を入れるなかで、2017年に新たに着手したのが文具だった。「手帳やノートの写真をSNSにアップするなど、アナログ好きの女性が増えていることに注目しました」と、検定事業課の浦田瑠衣さん。日販は書店での文具や雑貨の展開をプロデュースする「Sta×2(スタスタ)」というパッケージを2012年から展開するなど、文具に携わってきた(文具女子博は文具卸会社のMDSと共催)。しかしなぜ、「女子文具」ではなく「文具女子」なのだろうか。

 「文具というと男性のイメージが強かったと思います。でも、同じ文具好きでも『かわいい文具が好き』『見つけるとつい買ってしまう』という女性層も増えていて無視できない。そんな女性たちに、みんなで集まろう!と呼びかけたのが文具女子博なんです」(池岡さん)。女性向けの文具ではなく、文具が好きな女性をターゲットにしたことで、取り扱う商品やワークショップの企画など、さまざまな要素が自然と固まっていったという。

2017年に開催された「文具女子アワード」で大賞を受賞したコクヨのマスキングテープカッター「カルカット」。女性向けのかわいらしいフォルムに機能性を兼ね備え、ダントツの1位を獲得した
2017年に開催された「文具女子アワード」で大賞を受賞したコクヨのマスキングテープカッター「カルカット」。女性向けのかわいらしいフォルムに機能性を兼ね備え、ダントツの1位を獲得した
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「OZ magazine」編集部とのコラボによる「文具女子博認定ガイドBOOK かわいい文具と紙のモノ」。どんな商品が買えるのか事前にチェックすることができる
「OZ magazine」編集部とのコラボによる「文具女子博認定ガイドBOOK かわいい文具と紙のモノ」。どんな商品が買えるのか事前にチェックすることができる
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 興味深いのは、「かわいい」が絶対的なキーワードであるにもかかわらず、文具女子博にはキャラクターものの商品が極めて少ないことだ。事務局がメインターゲットに定めているのは、主に20~40代の大人の女性。そのため10代向けのファンシー系のデザインは意識的に外しているという。

 「文具女子というテーマを崩さないよう気をつけながらも、女子だからピンク、などと偏ることなく、幅広い商品を選定するようにしています」(池岡さん)。事務局のメンバーがまさにターゲット層でもあるため、メンバー間で話題になったもの、直感的に欲しいと思ったものは積極的に採用している。