プロが使う高級海苔「こんとび」を使ったサンドイッチも

 寿月堂は、1854年創業の老舗である丸山海苔店が始めた日本茶専門店。「銀座 歌舞伎座店」は2013年の歌舞伎座リニューアルと同時に、総合施設「GINZA KABUKIZA」5階にオープンした。その際、「せっかく歌舞伎座もリニューアルしたのだから、自分たちも独自メニューを販売しよう」と考えて商品開発を開始。「自社製品である海苔を使ったもの」「歌舞伎見物の前後に食べられ、歌舞伎を見ながらも食べられるテイクアウト可能な商品」ということから、海苔を使ったサンドイッチの販売を開始した。

 具材には築地で仕入れた新鮮な魚介類を使用し、丸山海苔店の「こんとび」を使用している。「こんとび」とは養殖の段階で黒い海苔に天然の青緑色の海苔が点々と混ざった海苔。野趣あふれる味わいは食通から「昔の海苔に一番似ている」と高く評価され、ミシュランの星付き寿司店をはじめ、フランス・モナコの高級レストランなど多くのプロに愛用されているという。

 海苔を使ったサンドイッチを食べるのは初めてだが、こんとび海苔の鮮烈な香りに驚くと同時に、パンと海苔の相性の良さにも驚いた。「家庭でも簡単に真似ができるため、召し上がった方の中には店頭でこんとびの海苔を買って帰るお客様もいて、販促にも役立っている。サンドイッチに海苔という発想がユニークであることと、プロの寿司職人が使用する品質の高い海苔・こんとびをサンドイッチの具材にしていることから、他では味わえないユニークさを感じていただいているのでは」(丸山海苔店の丸山慶太社長)。

 サンドイッチはもともと自由度の高い料理だが、専門店が増えてそれぞれが目新しさを競うようになり、むしろ個性が見えにくくなっている面もあった。そのなかで今回取材した3店の和サンドは、狙いがはっきりしているせいか、どれも非常にインパクトが強く印象に残った。

「寿月堂」(中央区銀座4-12-15 歌舞伎座 タワー5階)。年末年始を除き、無休。営業時間は10時~19時半
「寿月堂」(中央区銀座4-12-15 歌舞伎座 タワー5階)。年末年始を除き、無休。営業時間は10時~19時半
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寿月堂の「築地 シーフードサンド」(セットメニュー)のサンドイッチ部分。左が「たまご」、右がエビ、カニ、ホタテ、サーモンをオリジナルソースで和えた「シーフード」。観劇しながら食べられるひとくちサイズ
寿月堂の「築地 シーフードサンド」(セットメニュー)のサンドイッチ部分。左が「たまご」、右がエビ、カニ、ホタテ、サーモンをオリジナルソースで和えた「シーフード」。観劇しながら食べられるひとくちサイズ
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同じく寿月堂の「築地 シーフードサンド」(セットメニュー)のサンドイッチ部分。左が「マグロとアボカド」、右が「はんぺんと明太子」
同じく寿月堂の「築地 シーフードサンド」(セットメニュー)のサンドイッチ部分。左が「マグロとアボカド」、右が「はんぺんと明太子」
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(文/桑原恵美子)