ユーザーの声をしっかりと聞く

eufyブランド第1弾の製品カテゴリー
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 繰り返し言うのは恐縮だが、現状のeufyブランド製品は、OEM(相手先ブランド名製造)メーカーの製品を買い付けて販売する“ジェネリック家電”メーカーとの大きな違いは感じられない。

 ただし、井戸社長は「私たちは世界中のお客様の一人ひとりの声に学ぶこと、聞くことを、どのブランドよりも追求したい」と話していた。

 「ただ単に中間マージンの中抜きや大量購買によるスケールメリットを生かすだけでは、今までになかった価値を提供することはできない。eコマースだからこそ作れる価値を提供することが本当に重要なことだ」(井戸社長)

 その具体策として、eufyではコールセンターをアウトソースしないという。

 「買った製品に不具合や不満があったときに、購入者店舗に相談したり、メーカーのコールセンターに電話したりすると思う。しかしそうした声を品質改善や新製品開発に生かしている度合いはメーカーによって大きく異なると考えている。私たちはコールセンターをアウトソースせず、訓練された担当者が1件1件のメールや電話に対応する。その声を製品開発部門、品質管理部門に迅速に共有し、具体的なアクションにつなげていく仕組みを創業当初から持ち、ずっと続けている」(井戸社長)

 eufyは、“どうしたら一番お客様の期待に応えられるか”という理想から逆算して作られた「“インターネットネイティブ”なメーカー」と井戸社長は話す。

 海外メーカー(アンカーは中国に本社がある)の製品を我々が使うに当たってのデメリットの一つに「サポート」が挙げられる。連絡先が分からない、電話でのサポートを行っていない、連絡がつながらないなど、国内メーカーに比べてさまざまなトラブルが生じやすいのは確かだ。このあたりをいかに解消し、ユーザー満足につなげていくかにも注目したい。

IoT製品も今後発表予定

 井戸社長は発表会の最後に、アマゾンのクラウドベース音声アシスタントサービス「Amazon Alexa」と連携する家電製品を2017年に発表すると話した。

 「eufyの製品は単なる家電として単体で使われるものではないと考えている。私たちはその先、すなわちスマートホームの領域を見ている。米国市場ではすでに大きな流れになっているが、アマゾンのAlexaと連携する商品を2017年に発表する予定だ。スマホアプリから操作できる製品も同時にリリースしていく。新しい製品群の発表を通じてeufyならびにAnkerグループは新しい成長段階へ進んでいく」(井戸社長)

2017年にはアマゾンのクラウドベース音声アシスタントサービス「Amazon Alexa」と連携する家電製品を発表すると語る井戸社長
2017年にはアマゾンのクラウドベース音声アシスタントサービス「Amazon Alexa」と連携する家電製品を発表すると語る井戸社長
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 ただ、Amazon Alexaのほかにも、アップルの「Home Kit」などスマートホームを実現するための仕組みはいくつかある。「いろいろなプラットフォームとの連携も視野に入れている」と井戸社長は話していた。

 今回の家電新ブランド発表はまだまだ序章に過ぎないようだ。今後の展開にぜひとも注目したい。

(文・写真/安蔵 靖志=IT・家電ジャーナリスト)