企業側も積極的にアレンジを提案

 個包装鍋つゆの人気の理由は、「1個が1人分なので計量が不要」「軽くてコンパクトなので気楽に買える」といった手軽さにある。さらに、「鍋料理は野菜がたくさん食べられるというイメージがあることや、冷房で冷えた体を温めたい“温活”志向の高まりなどで、春夏にも鍋を食べる人は増えている」(ミツカン 商品企画部の中田賢二部長)。そのため、春夏にも鍋つゆを取り扱う小売店が増え始めた。そこで現れたのが、個包装鍋つゆを調味料として使う人たちだ。

 味の素 家庭用事業部の江村治彦 和風調味料グループ長は「個包装鍋つゆを鍋以外に使う人は、春夏を中心に年々増加している。鍋キューブ使用者を調査したところ、鍋以外の料理にも使ったことがあるという人は20%を超えていた。春夏に限っていえば30%強になる」と話す。

 味の素は鍋以外のアレンジメニューのレシピを商品サイトに掲載すると同時に、SNSを活用してユーザーに訴求してきた。「2017年からは鍋キューブの『濃厚白湯』を使った炊き込みごはんがSNS上で拡散している。料理研究家のリュウジ氏がツイッターで提案した『サラダチキン』や『しらたきのフォー』、電子レンジで作る『野菜炒めず』などが話題になった」(江村グループ長)。アレンジメニューで最も多いのが麺類。続いて汁物やスープ、ご飯類、炒め物にも使われるという。個包装鍋つゆはもはや万能調味料と化しているといえるだろう。

SNSで話題を集めた鍋キューブを使ったアレンジ例「レンジで作る!うま塩『野菜炒めず』」。野菜などを電子レンジで加熱し、砕いた「鍋キューブ 鶏だし・うま塩」で味付けをして完成
SNSで話題を集めた鍋キューブを使ったアレンジ例「レンジで作る!うま塩『野菜炒めず』」。野菜などを電子レンジで加熱し、砕いた「鍋キューブ 鶏だし・うま塩」で味付けをして完成
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「『鍋キューブ』で作るうま塩サラダチキン」は、電子レンジで加熱した鶏むね肉を「鍋キューブ 鶏だし・うま塩」を溶かした汁に漬けるだけで完成
「『鍋キューブ』で作るうま塩サラダチキン」は、電子レンジで加熱した鶏むね肉を「鍋キューブ 鶏だし・うま塩」を溶かした汁に漬けるだけで完成
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「鍋キューブ まろやか豆乳鍋」のアレンジ例「豆乳仕立てのパスタ カルボナーラ風」。
「鍋キューブ まろやか豆乳鍋」のアレンジ例「豆乳仕立てのパスタ カルボナーラ風」。
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