家電量販店で「ラクさ」をアピール

 ボタン一つで点火ができるので、火起こしのテクニックは不要。ふたを閉めると食材の周りで適切に熱が循環するので、熱風と鉄板の熱さで焼き上げるという。温度調整機能もついているので焦げにくい。たしかに手軽な印象だが、あまりに簡単すぎて日本のバーベキュー好きには受け入れられるのかどうかが気になるところ。

 しかし、「ターゲットはバーベキューやアウトドアに詳しい人達ではない」(ホール氏)という。今までほとんどキャンプの経験もなく、自前のアウトドア用品を持っていない層にアピールするため、家電量販店で重点的に販売しているというのだ。

ヨドバシカメラ マルチメディア横浜での陳列の様子
ヨドバシカメラ マルチメディア横浜での陳列の様子
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 ウェーバーの正規販売店となったヨドバシカメラは数年前からアウトドア用品の取り扱いを強化しているが、ウェーバーがパートナーとして選んだのはそれだけが理由ではない。「売り場のスタッフが商品について熱心に勉強し、熟知している点も大きい」とホール氏は説明する。

 そもそも米国ではバーベキューグリルはクッキングツールとして考えられているため、アウトドア用品として考えると購入者が限られるとウェーバーは考えているそうだ。ヨドバシカメラと組んで店頭でのデモンストレーションも積極的に行っているというが、興味を持って立ち止まる人の多くは、これまでほとんどバーベキューをしたことがない人だという。

ヨドバシカメラ店頭でQシリーズグリルを使ったデモンストレーションを行うホール氏
ヨドバシカメラ店頭でQシリーズグリルを使ったデモンストレーションを行うホール氏

 バーベキュー大国の米国では、週末に時間があるときはチャコール、時間がない平日は手軽にガスを使うスタイルが定着しているという。日本でも手ぶらバーベキューが楽しめる施設が増えるなどバーベキュー文化が成熟してきているので、そろそろ自宅用のガスグリルが普及してくるのではないか。ウェーバーはそう考え、本格参入を決めたという。

 日本で展開するにあたり、ウェーバーが重視したのはメニューの見せ方だ。塊の肉を焼くだけがバーベキューではないと考え、Qシリーズのデモンストレーションではピザを焼いたり、ケーキも焼いてみせたりすることもあるそうだ。日本食のシェフと組んで「鮭のちゃんちゃん焼き」などのメニューも開発した。

 「焼きそばやお好み焼きを焼いても構わないと思う。普通の食材をよりおいしく食べられるグリルとして日本にも浸透させたい」とホール氏は話す。

ウェーバー社 ジャパンアンドサウスコリア マーケティングマネージャーのアダム・ホール氏
ウェーバー社 ジャパンアンドサウスコリア マーケティングマネージャーのアダム・ホール氏
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