ファッションへの挑戦で会社全体のレベルアップを狙う

2018春夏のコレクション
2018春夏のコレクション
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 D-VECの機能性の一例を紹介したが、これまで培ってきた技術をアパレルに応用するだけであれば、既存のダイワブランドと大きな違いはなく、新たにファッションレーベルを立ち上げる必要もないだろう。しかし最初に述べたように、D-VECはデザインに力を入れており、セレクトショップで販売されているようなプレミアムアパレルにも引けをとらない高いファッション性を持つ。「フィッシングのダイワ」のイメージとはかけ離れたものといえるが、これこそが狙いであると小林氏は話す。

 ダイワはフィッシング業界では知名度が高い。しかし一歩外に出ると、アウトドア志向の高い男性にはある程度知られているものの、女性の認知度は低いという。

 「グローバル企業としてもう一段成長していくためには、“フィッシング”の中だけでは限界がくるだろう」(小林氏)と、フィッシングに興味がない若年層や女性からの支持を拡大する方法として、ファッションレーベルの設立を選択。

 また同社によれば、登山やキャンプといったアウトドアに比べ、フィッシングにはオシャレ感が足りないというリサーチ結果もあり、アウトドアスポーツの枠を超えてプレミアムアパレルにチャレンジしていくと決めたという。

 「底辺から一気に飛ぶことで、どこに問題があるのか、女性に響かない点はどこか、足りないものはどこか如実に分かる。それを必死になって追いかけることで成長のスピードが早まり、早い段階でファッショナブルなステージに上がれるはず。フィッシングとアウトドアの差はそこまでないので、一歩一歩進んでいては時間がかかる」(小林氏)