レジャー予約の複雑さが機会損失に

 最初にこの取り組みを始めたのは「星野リゾート リゾナーレ八ヶ岳」だ。リゾナーレ八ヶ岳はワインの産地で名高い山梨と長野の県境に位置する。同施設の周辺では冬はスキー、夏には渓谷でのトレッキングと豊富なアウトドア・レジャーを楽しめる。これらのアウトドア・レジャーを目的とした宿泊客も多く、「宿泊客の獲得やリピート利用を促すうえで、アウトドア・レジャーは特に重要な要素になっていた」(グループマーケティング統括リゾナーレマーケティングユニットディレクターの嶋田泰也氏)。

 ところが、以前のウェブサイトではこれらのアウトドア・レジャーをネットで予約できる仕組みが整っていなかった。リゾナーレ八ヶ岳の宿泊予約は9割がウェブサイトから。にもかかわらず、周辺で利用できるアウトドア・レジャーの予約については、宿泊客がリゾナーレ八ヶ岳やアウトドア・レジャー事業者に電話で問い合わせをする必要があった。

 しかも、リゾナーレ八ヶ岳が問い合わせを受けた場合、担当者がその都度、アウトドア・レジャー事業者に予約の可否を確認して顧客に連絡をしていた。すでに予約で埋まっている場合にはそれが原因で宿泊を再検討されるなど、機会損失にもつながっていた。

 また、宿泊予約とアウトドア・レジャーの予約情報を一元管理していなかったため、管理が複雑化。顧客が宿泊施設をキャンセルした場合に、アウトドア・レジャーの予約はキャンセルできていないという事態を引き起こしていた。この課題を解決して宿泊客により充実した旅行を楽しんでもらうために、アウトドア・レジャーの予約サイトを運営するそとあそび(東京都品川区)の強力を得た。

 そとあそびは、パラグライダーやラフティング、乗馬、スキューバダイビングといったアウトドア・レジャーの予約サイト「そとあそび」を運営している。同サイトには40ジャンル、3000プランが掲載されており、利用者はジャンルや地域などから好みのレジャーを探し出して予約できる。それまで電話やFAXでしか予約できなかったアウトドア・レジャーをネット予約で可能にしたベンチャー企業だ。

 消費者向けサービスを提供する一方で、アウトドア・レジャー事業者向けには予約台帳システム「ウラカタ」を提供している。これは、レジャー事業者が、電話やウェブから受け付けた予約情報を一元管理するためのツール。事業者は予約可能な日程や在庫情報を登録することで、ウェブからの予約の受け付けが可能になり、同時に在庫管理も簡便になる。

星野リゾートの会員IDでアウトドア・レジャーを予約できる
星野リゾートの会員IDでアウトドア・レジャーを予約できる
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