最後に、ビジネスパーソンがクライミングを始める際に、ぜひ使ってもらいたいアイテムを紹介しよう。基本は「クライミングシューズ」「チョーク&チョークバッグ」「動きやすい服装」があればOKだ。たいていのクライミングジムは2000円あれば1日中遊ぶことができるし、天候に左右されないため、外で行うアウトドアアクティビティーと違って日時も限定されにくいので、自慢できるアイテムを手に、挑戦してもらいたい。
レッドチリ「デュランゴVCR」
足裏がフラットで、幅の広いラスト(靴を作るための原型)を採用しているため、長時間の使用でも痛みが出にくい。高いホールド力のあるベルクロ仕様。アッパーにはデニム地を使い、ファッショナブルさを持ち合わせている。
ラ・スポルティバ「フィナーレVS」
イタリアの工場でひとつひとつ手作業で作られたモデル。2本締めのベルクロテープで着脱しやすく、クライミングシューズのキツさに慣れていないビギナーの足にやさしくフィットする。アッパーの通気性がよく、長時間履いても足が蒸れにくい。
ブラックダイヤモンド「ウルトラライトチョークバッグ」「ホワイトゴールド50gチョークボール」
「ウルトラライトチョークバッグ」は、超軽量のダイネックスファブリックを使用し、重量40gという驚きの軽さ。手を差し込みやすい形状もポイント。「ホワイトゴールド50gチョークボール」は、ボールを握るだけで簡単にチョークを付けられるタイプで、チョークが飛散しにくい。
東京五輪まであと3年。今春にはリードクライミングの日本代表が選出され、着々と準備が整っていく。日本には世界に通用する有望な選手たちが多くいる。選手の活躍に期待するとともに、今後のクライミング業界の動向も目が離せない。
(文/山畑理絵)
音楽プロダクションの制作、アウトドアショップの販売員を経てライターになる。のんびり日帰りハイクからテント泊縦走、トレイルランニング、ボルダリング、スキー、キャンプなど、四季を通してフィールド三昧の日々。雑誌「ランドネ」「PEAKS」「山と渓谷」など、アウトドア媒体をメーンにライター活動をするかたわら、AEAJ認定のアロマテラピーインストラクターとして、「山とアロマ」をテーマに神出鬼没なワークショップを展開している。