日本代表選手と戦える「クライミングコンペ」も人口増加の理由

 また多くのプロクライマーをサポートしている「ザ・ノース・フェイス」でPRを担当する永山貴博氏は、「クライミングはスポーツ全体の枠で見ると、まだまだ競技人口の少ないジャンル。国内のコンペに参加すれば、素人でも五輪の日本代表クラスのクライマーと戦うことができる。身近でプロの技術を目の当たりにできたり、温度を感じられたりするのも魅力なのでは」と、クライミング人口が増加した理由について話す。特に五輪の舞台をけん引する選手たちと同世代の10~20代の増加が目立つという。同世代だからこそモチベーションの向上にもつながるだろうし、親近感も湧くのだろう。

 大手クライミングジムがキッズスクールを積極的に運営していることも、若い世代の利用が増えた理由の一つだろう。2017年5月放送のTBS『情熱大陸』では21歳の若きプロフリークライマー楢崎智亜(ならさきともあ)氏がクローズアップされており、彼の存在も若者たちに大きな影響を与えたに違いない。

クライミング誌も好調

 エイ出版社のアウトドア編集部、糠田光海氏もまたクライミング誌の売れ行きが好調だと話す。同社が2013年2月に発行した『インドアボルダリングBOOK』は在庫が早くに底をついたという。スポーツクライミングが五輪の正式種目となったのも後押しとなり、今年3月に同タイトルを再編集して発行。加えて外岩でのクライミングに特化した『クライムオン!!』を7月に創刊している。自身もクライミングジム通いをしている糠田氏は「ここ5~6年は10代の若い女性が大幅に増えたようだ」と話す。

エイ出版社『最新版 インドアボルダリングBOOK』(1500円)には、ボルダリングのハウツーが分かりやすく解説されている
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