実は、登山ブームの減退がきっかけだった

 グラビティリサーチ広報担当の土方尚樹氏は「昨今の登山ブームの減退で縮小していく市場に対し、新たな顧客を獲得するための手段の一つとして始めた」と内情を明かす。言われてみれば、2009年ごろからの“山ガール”ブームも徐々に落ち着きを見せはじめ、アウトドア業界としては次の一手を模索しているように感じられる。

 一方、クライミング人口は増えており、これは「ジムが増加していることと、五輪競技に追加されたことでさまざまなメディアに露出するようになったことが大きい」と土方氏。

 近年のクライミングジムは駅前の好立地であったり、明るくきれいで入りやすい雰囲気で、親切なスタッフもいたりと、誰もが気軽に体験しやすい環境になってきているという。同社でも全店ベースで利用者数は年々増加し、リピーターも増えているそうだ。

 「20~30代の利用者が最も多いですが、小学生から80代の方まで、年齢層は幅広いです。男女比も多少男性のほうが多いものの、女性のお客様もたくさん来ていただいています」(土方氏)。

 グラビティリサーチも駅から徒歩数分の店舗が多く、清潔感のある更衣室や手足洗い場があるなど使い勝手がいい。またジムには母体となる好日山荘が併設されており、最新のクライミングギアはもちろん、ウエアなどもその場でチェックできる。あちこち歩き回らずに済むという点も、増えてきているという女性客の心をつかんでいるようである。

一部の店舗ではロープエリアも設置。壁の高さを必要とするロープクライミングを行える施設は貴重な存在
一部の店舗ではロープエリアも設置。壁の高さを必要とするロープクライミングを行える施設は貴重な存在
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