2017年7月1日・2日に東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催された「東京キャンピングカーショー2017」の会場には国内外のさまざまなキャンピングカーが展示されていたが、ひときわ大きな注目を集めていたのは軽自動車をベースにしたキャンピングカー「軽キャンピングカー」だ。『人気止まらぬ「軽キャンピングカー」、何が進化した?』に続き、今回の記事も出展メーカーのインタビューを交えつつ、軽キャンピングカーの最新モデルを紹介しよう。

日々の通勤から買い物、週末のレジャーまで、これ1台

 オートワンは神奈川県藤沢市にある全国的にも珍しい軽キャンピングカーの専門店。国産にこだわった軽キャンピングカーの製造・販売のほか、中古車も取り扱っている。

オートワンを運営するクルーズカンパニー青木秀之氏
オートワンを運営するクルーズカンパニー青木秀之氏
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 「われわれは1990年代の後半から軽キャンピングカーに力を入れていたので、近年になって急激に販売台数が増えたという印象はあまりないんですよ」と語るのは、オートワンを運営するクルーズカンパニー(神奈川県藤沢市)の青木秀之氏。オートワンでは1995年に発生した阪神淡路大震災を契機に軽キャンピングカーの製造販売を行うようになったという。

 「地震などの大きな災害が発生したときには、就寝設備があって自家発電も可能なキャンピングカーはとても頼りになります。とはいえ、一般的な家庭でファミリーカーのほかにキャンピングカーをもう1台所有するのはやはりハードルが高いと思うんです。その点、軽キャンピングカーはランニングコストが安く、コンパクトなので日々の通勤から買い物、週末のレジャーまでファミリーカーと兼用でき、ぐんとハードルが下がります。また、地方ではファミリーカーとは別に、奥様用の軽自動車を所有されている家庭も多いと思います。そうした車を軽キャンピングカーに入れ替えれば、もしものときの備えにもなるわけです」(青木氏)

家具はヨット用木材で軽量化。充電、蓄電効率が向上、家電も進化

 オートワンでは、人気の中心は250万円から300万円のモデルだという。ミニバンやSUVなどの乗用車を新車で購入しようとすると、だいたい300万円以上の予算が必要となるが、それと同じ範囲内で選べる軽キャンピングカーが人気とのこと。そうした需要に対応できるようハードウエア面も着実に進化を遂げているという。

 「軽キャンピングカーはエンジンが小さいため、いかに軽くするかがポイントです。重くなると燃費や運動性能に直接的な影響がありますから。当社の製品は家具などをヨットで使用される木材にすることで、軽量化と見た目の良さを両立しています。あとは充電、蓄電効率の向上ですね。ソーラーパネルをルーフに搭載した高効率な充電システムのほか、サブバッテリーを車外に搭載することで室内のスペースを犠牲にすることなく蓄電容量を高めています。近年は、軽キャンピングカーに適したコンパクトで使い勝手の良い電子レンジやクーラーなども増え、装備面では普通車のキャンピングカーとほとんど遜色なくなってきました」(青木氏)

 ユーザーの年齢層にも大きな変化があるという。

 「以前はほとんどが団塊世代でしたが、最近では20代半ばぐらいの方もよく軽キャンピングカーを見にいらっしゃいます。そうした若い方たちはいわゆる『クルマ好き』ではなく、キャンプをはじめアウトドアなどの趣味を通じて軽キャンピングカーに行き着くようです」(青木氏)

一見、軽バン! ルーフ展開で4人就寝のオートワン「給電くんポップアップルーフ」

意外と割安な「軽キャンピングカー」は20代に人気(画像)
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 オートワンの「給電くんポップアップルーフ」は一見、普通の軽バンだが、ルーフを展開することでプラス2人分の就寝スペースを確保。4人乗車、4人就寝を実現したモデルだ。40Wのソーラーパネルを標準装備しているので、走行中はもちろん、停車中にもサブバッテリーへの充電が可能。軽さと質感を両立したインテリアもウリのひとつだ。さまざまなオプションが搭載された出展車両の価格は291万4575円。

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【会場に出展されたその他の軽キャンピングカー】

昇降式ルーフで立って歩ける AZ-MAX「K-aiタイプD」

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 AZ-MAX(埼玉県越谷市)の「K-aiタイプD(ケーアイ・タイプD)」という軽キャンピングカーは、軽トラックをベースに架装を施した、いわゆる「キャブコン」タイプ。昇降式のルーフを採用することで室内高172cmという解放感のある空間を実現している。乗車定員は4人。就寝定員は大人2人、子供2人。100Wのソーラーパネルやレザーシートといったオプションが装着された出展車両の価格は338万400円。

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天然木製収納家具と和紙畳を採用したカーショップスリーセブン「MOC II」

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 近年の軽キャンピングカーは車中泊のできるスペースが確保されているだけではなく、より快適に過ごすための、室内のしつらえも大切な要素になっている。カーショップスリーセブン(福岡県柳川市)の「MOC II」は天然木で製作された収納家具と和紙畳を採用。「和」を感じさせる落ち着いた室内空間を実現している。新車車両の本体価格にプラス45万円程度の予算から製作が可能とのこと。

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ナッツ「スピナ POPアップ キャルルック バージョン」はVWバス調

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 ナッツ(福岡県遠賀町)の「スピナ POPアップ キャルルック バージョン」。キャルルック(CAL Look)とはカリフォルニア調という意味で、1970年代に米国西海岸のカリフォルニアで流行したフォルクスワーゲンのカスタムスタイルのこと。いまや軽キャンピングカーにもこうした個性が求められる時代になっている。エクステリアはレトロ調だが、ポップアップルーフによる余裕のある室内空間や対面式のダイネット、シャワー付きのシンクセットがオプションで選べるなど装備は本格的だ。外装色と内装色を3色から選べる。展示車両の価格は394万5700円。

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※記事内の車両価格はオプション装備などが含まれた出展車両の価格になります


(文・写真/佐藤 旅宇)

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