ポイントは“置くだけ”

 新しい日立の冷蔵庫の最大のポイントは、“置くだけ”だ。調整やスイッチなどは必要なく、それぞれの部屋に置いたら閉めるだけで機能が発揮されるというのがウリだと、青木主任技師は言う。「野菜の水分量も、魚や肉の鮮度、温かいご飯などを冷凍するときも、それぞれの場所に置くと冷蔵庫が判断する」そうだ。

 真空チルドルームは、肉や魚が凍らない約マイナス1℃の設定で、大気圧より低い低酸素状態にして酸化を抑える機能。新たな真空ポンプをチルドルーム奥に配置して、約0.8気圧の真空環境を作ることができた。これに新プラチナ触媒を採用し、食品の表面の酵素の働きを抑えておいしいまま保存するという。

新たな真空ポンプをチルドルーム奥に配置して、約0.8気圧の真空環境をつくった。実験では約0.8気圧にすると1リットルのペットボトルがぺちゃんこに
新たな真空ポンプをチルドルーム奥に配置して、約0.8気圧の真空環境をつくった。実験では約0.8気圧にすると1リットルのペットボトルがぺちゃんこに
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 デリシャス冷凍は、従来のものより約2.3倍の大きさのアルミトレイを採用。従来のものは面積が狭く深いタイプだったが、面積が広く浅いタイプに変えたことで、食品を重ねる必要がなく、すばやく冷凍することができるようになった。さらにトレイに置くだけでその食品の温度を検知して運転を自動で切り替える。冷凍時間も通常の半分でできるようになった。

従来の急冷凍室の約2.3倍の大型アルミトレイを採用したデリシャス冷凍
従来の急冷凍室の約2.3倍の大型アルミトレイを採用したデリシャス冷凍
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 新製品は、3つの鮮度を守る機能のほかに、冷凍室下段と野菜室はワンタッチで開閉できる「電動引き出し」も採用したWXシリーズが4機種。WXシリーズには、業界最大の735Lという大容量の「R-WX7400G」も新発売になる。さらにXGシリーズが6機種そろう。

冷蔵庫の2大メーカーが「野菜室」で大激突!?(画像)
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日立アプライアンスのXGシリーズの新色、クリスタルシャンパン、クリスタルブラウン、クリスタルホワイト。8月25日から順次発売

 2社の冷蔵庫に共通しているのは、共働き世代をターゲットに、食品のまとめ買いに対応する大容量だということ。選ぶ際にポイントとなるのは、一方は、冷蔵庫の中で野菜を起こして光合成をさせることで野菜の栄養素を増やす機能、もう一方は野菜を眠らせることで鮮度と栄養素を保つ機能を搭載していることだ。真逆の機能がユーザーにどのように受け入れられるかを注目したい。

(文/広瀬敬代)