実はカラムーチョは「味を変えていない」

 激辛ブームの火付け役もでもある湖池屋の「カラムーチョ」については驚きの事実が明らかになった。「発売以来、微調整はしても基本的な味付けは変えていない」と同社マーケティング部第1課の加藤俊輔氏は話す。

 「カラムーチョ」は、1984年から販売されているロングセラー商品で、激辛スナックの元祖といわれている。米国で人気だったメキシコ料理に着想を得て開発したが、その当時は市場に辛いスナックがなく、「社内からも『こんな辛いものは食べられない』という声が上がり、購入者からも『辛すぎる』という苦情がきた。そのため、発売後しばらくは全く売れなかった」と加藤氏。

湖池屋「スティックカラムーチョ ホットチリ味」(実売価格198円)。味がからみやすいよう細切りにしたジャガイモを揚げ、唐辛子の辛味にオニオン、ガーリックなどのうまみをプラスしている。カラムーチョブランド全体の累計販売個数は20.3億袋(2018年6月15日時点)
湖池屋「スティックカラムーチョ ホットチリ味」(実売価格198円)。味がからみやすいよう細切りにしたジャガイモを揚げ、唐辛子の辛味にオニオン、ガーリックなどのうまみをプラスしている。カラムーチョブランド全体の累計販売個数は20.3億袋(2018年6月15日時点)
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 だが当時、普及しつつあったコンビニが「若者に受けがいい、面白くて新しい商品」として取り扱いを始めたことがきっかけで爆発的に売れるようになった。その後、1986年頃にテレビコマーシャルの放映を始めたことで、さらに人気が拡大した。

 しかし、激辛スナックの辛さや味わいを比べる下図でも示す通り、その辛さは後発の激辛スナックに比べてマイルド。「辛さとうまみのバランスがすでに完成しているので、それを崩したくない」(加藤氏)というのがその理由。つまり、34年前に発売した時点での辛さとほぼ変わっていないというのだ。

激辛スナック7商品を食べ比べた結果。図の見やすさを優先し、表記を簡略化している
激辛スナック7商品を食べ比べた結果。図の見やすさを優先し、表記を簡略化している
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 以前よりカラムーチョがマイルドになっているように感じるのは、気づかないうちに辛さに対する許容度が上がっていて、少々の辛さでは激辛と感じなくなっているせいかもしれない。

「ユーザーは『より辛いもの』よりも新しい刺激やサプライズを求めていると考え、新フレーバーの開発にも取り組んでいる」(湖池屋広報)。2018年6月に発売した「湖池屋 シビれスティックカラムーチョ 椒辣辛味噌」は、カラムーチョに中国産の山椒の果皮である「花椒(ホワジャオ)」を加えて味噌風味にしている
「ユーザーは『より辛いもの』よりも新しい刺激やサプライズを求めていると考え、新フレーバーの開発にも取り組んでいる」(湖池屋広報)。2018年6月に発売した「湖池屋 シビれスティックカラムーチョ 椒辣辛味噌」は、カラムーチョに中国産の山椒の果皮である「花椒(ホワジャオ)」を加えて味噌風味にしている
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