18人中14人が2カ月以内に申し込み

 集合場所確認ツアーは参加者に好評なだけでなく、ひとり旅の申し込み促進にも大きな役割を果たした。本社会議室での無料説明会ではおよそ30人が参加して、実際に申し込む人はその日のうちに1人いるかどうかだった。一方、集合場所確認ツアーの場合、2015年10月の初回時は18人の参加者のうち14人が2カ月以内にひとり旅に申し込んだ。「集合場所確認ツアーに来ていただくのは、お金を払ってまで参加する意識の高い人たち。だからこそ、申し込みに至るケースも多い」と渡邊さんは見る。

毎回満席の“集合場所確認”ツアーに参加してみた【後編】(画像)
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毎回満席の“集合場所確認”ツアーに参加してみた【後編】(画像)
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集合場所確認ツアーでは、バスの車中でひとり旅の特徴や人気のプランなどを紹介。羽田空港や東京駅の集合場所めぐりでツアー気分を味わえる

 「意識の高い人たち」という意味では、渡邊さんや河内さんが読み間違ったニーズもあった。最初は「集合場所を回るだけではあまりにも寂しいのでは」ということで、ツアーに東京ステーションギャラリーの見学を組み込んでいたが、参加者にアンケートをした結果、「いらない」という声が多かったのだ。

 記者が参加したツアーにも東京ステーションギャラリー見学がついており、「これが唯一の観光っぽいポイント」と思っていたのだが……。「僕もそう思っていたのですが、ステーションギャラリーに行くよりも、集合場所周辺での自由時間を増やしてほしいということでした」と渡邊さん。そう言われたら、羽田空港の自由時間に集合場所周辺を歩き、ルートを“おさらい”する人を記者は複数見かけた。集合場所確認ツアーの参加者にとっては集合場所めぐりが目的であって、“おまけ”はいらないということのようだ。

 7月以降のツアーでは、ステーションギャラリーをやめ、羽田空港での自由時間を増やす。また、ステーションギャラリーの入場料が不要になることで浮いた予算は、ガイディングレシーバーのレンタルに振り分けるという。ガイディングレシーバーとは、添乗員の説明をイヤホンを通して聞ける器具。「参加者が30人近くになると、列が長くなります。そんなときも後ろまでしっかり声を届けられる」と河内さんは言う。