規制強化は二輪車がグローバル化したから?

 もう一つ忘れてはならないのが、2012年に施行された「平成24年規制」で、これは規制そのものより検査方法の変更が大きい。それまでの日本では、排出ガス規制は独自の方法で行っていたが、平成24年規制から国連で策定された、世界技術基準を満たす排出ガス測定モード「WMTCモード」(Worldwide Motorcycle emissions Test Cycle モード)を採用。これにより輸出する国や地域ごとに仕様を変更する必要がなくなったり、少しの改良で対応可能になり、バイクのグローバル化が前進した。

 「平成28年規制は、2016年欧州の『EURO4』とほぼ同じものです。グローバル化には必要な規制だといえなくもありません」(ヤマハ 広報担当)という面があるのだ。

 騒音規制も欧州と足並みをそろえているのでこの規制さえクリアすれば、ほぼそのままEURO4対応モデルとしてかの地でも販売できることになる。従来は欧州仕様と国内仕様では出力が大きく違うモデルもあったが、この差が少なくなってきているのだ。

 2020年には「EURO5」の導入も控えており、日本でも「第4次規制」として導入される予定になっている。EURO5では粒子状物質(PM)の規制も加わるなどさらに厳しく、もはや四輪車の排出ガス規制とほぼ同じ水準となる。しかしそれこそが二輪車が目指すべき一つの到達点とされている。

 つまり、ホンダのモンキーをはじめ、今、生産終了が伝えられるモデルは、製品のグローバル化を目指すメーカーが、EURO5を視野に入れて出した取捨選択の結論と考えたほうがいいだろう。

ホンダのスーパースポーツ「CBR1000RR」。2017年モデルは、141kW(192PS)という高出力を発揮する。欧州仕様とほとんど変わらない
ホンダのスーパースポーツ「CBR1000RR」。2017年モデルは、141kW(192PS)という高出力を発揮する。欧州仕様とほとんど変わらない
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