あくまで「提携」ではなく、「提携を検討」のワケ

 ではなぜ、今回の発表で両社とも「業務提携」ではなく、「業務提携の検討開始」という点を強調していたのか。その理由について、ドンキホーテホールディングスの高橋専務は「小売業はそれぞれの店舗や間接部門が重要であり、両社の現場に即した形で協業するために、あえて検討段階で発表した」と語っている。

 ドンキは破綻企業の再生を手掛けてきたが、ユニーはGMS大手の一角を担う企業であり、これまでとは事情が異なる。イオンが手がけたダイエーの再生でも、かつて小売業界トップだったダイエー社員の意識改革が課題になっていたという。かつて売上高、営業利益率、店舗数でGMSの優良企業だったユニーの社員が新興企業ともいえるドンキと手を組むことに抵抗があるかもしれない。

 高橋専務は「具体的な施策は今後の検討事項だ。お客さまにとって当社の店舗とユニー・ファミマの店舗がファーストチョイスの店であることを目指す」と述べている。

 お客から「来店したい」と思われる店舗を作ることは、小売業にとって共通の課題ともいえる。ユニー・ファミマとドンキという異色の組み合わせによって、どんな新たな施策が生まれるのか。そのカギは現場の社員の意識改革にあるといえる。

(文/流通ニュース編集部

流通ニュース
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