企画段階で価格を決定

 製品の企画化の段階でおおよその価格を決めてしまうのもアイリスの特徴だ。「こういう商品ならいくらで買ってもらえるか」と考え、そこから逆算して金型や部品などの原価をはじき出し、設計手法も見直す。

 こういった開発ができるのはアイリスオーヤマの内製化率が高く、社員がモノ作りのプロセスを熟知しているから。こうした「引き算の開発」が値頃感を演出する。

 アイリスの家電開発を支えるのが、14年に本格始動した家電事業部だ。本社や主力拠点が宮城県にあるアイリスだが、家電だけは大阪にある。これは「大手家電メーカーの早期退職者に来てもらいたいから」(アイリスの石垣氏)というのが、その理由。大阪で家電開発に携わる約30人のうち半数近くが、パナソニックやシャープ、三洋電機といった大手家電メーカーの出身だ。

 こうして「技術の蓄積ができて優秀な人材が集まり、作れる家電の幅も広がってきた」と、石垣氏は語る。アイリスは“サードウエーブ”でありながら、自社工場で一部の家電の生産まで手がけるなど、頭一つ抜けたポジションを築きつつある。

 以下ではアイリスオーヤマの製品から4つを紹介する。消費者の課題解決を前提に開発されたアイリスオーヤマの家電は、結果としてシンプルで「わかりやすい」製品が多い。値頃感があって消費者が手を伸ばしやすいのもポイントだ。

ラクに収納できる折りたたみ式のホットプレート

両面ホットプレート KDPO-133 実勢価格1万1660円(税込み)
両面ホットプレート KDPO-133 実勢価格1万1660円(税込み)
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 ホットプレートは収納に場所を取り、鉄板はシンクで洗いにくい。折りたたみ構造で問題を解決し、人気商品となった。