ダイソンは2016年4月27日、美容家電に新規参入することを発表した。「Dyson Supersonic ヘアードライヤー」は、一見するとハンマーのような風変わりな形状。そして一般的なドライヤーなら電熱線と送風ファンがあるべき場所が空洞になっている。

この独特のデザインから分かるように、同社が2009年に発売した“羽根のない扇風機”として知られる「エアマルチプライアー」と同様の送風機構が内部にコンパクトに収められている。モーターや送風ファンがあるのは持ち手の中。そこから送風口に向かって風が送り込まれ、筒の内外の空気を巻き込みながら風力を強め、吹き出す仕組みだ。

持ち手を握りやすい形状にすると、構造上どうしても内部のスペースは小さくなる。そこに“心臓部”ともいえるモーターや送風ファンなどを収めながら、いかに風力を強めるか——。この課題を解決するために、ダイソンは毎分11万回転する小型モーターを開発。シンガポールにある自社のモーター工場に生産ラインを設けた。
写真を見れば分かるように、直径は500円玉サイズと小型でありながら、パワーは「一般的なドライヤーのモーターと比べて約8倍」(ダイソン)という。このモーターがアルミ製の送風ファンを高速回転させ、強い風を起こす。

