多種多様なシロップが楽しめる!

 氷の食感に加えて、かつてのかき氷と決定的に違うのがシロップだ。

 かつてのシロップといえば、イチゴ、メロン、レモンなどフルーツ系がメインだったが、実は無果汁のものが多かった。こうしたシロップも十分おいしいのだが、例えば人気店のイチゴのシロップを食べてみると、その果汁感・果実感に驚くはずだ。新鮮なフルーツをおいしく味わっているという感覚。まるで高級なジャムを食べているようで、スプーンを持つ手が止まらなくなってしまう。

 ティラミスなどドルチェ系のシロップも主流になっている。食べてみると分かるが、これが驚くほどティラミスなのだ。このほかお店によっては、ヨーグルトを使ったシロップやお酒を加えた大人のシロップを用意しているところもある。野菜で作ったユニークなシロップを提供するお店もある。シロップはお店によって違うので、これが食べ歩きの楽しさを倍増させている。

真冬に行列! なにが人々をかき氷に走らせる?(画像)
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真冬に行列! なにが人々をかき氷に走らせる?(画像)
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ティラミスのかき氷(左)と、いちごヨーグルトのかき氷(撮影協力/和キッチン かんな、撮影/中村宏)

 通年でかき氷を販売している人気店では、食べごろの旬の食材を使ったかき氷が食べられるのも魅力だ。こうした食材を期間限定のメニューとして提供しているお店はとても多く、こちらはリピーターを増やすのに貢献している。

 最近はホイップやエスプーマといったシロップが流行っているという。ホイップやエスプーマは軽いので、フワフワの氷を崩すことなく盛り付けられるのがメリット。さらにかき氷というより氷菓と呼ぶほうがふさわしいかもしれないが、外見がケーキに見えるかき氷なども登場している。

 シロップの工夫によってもかき氷は進化を続けている。それがブームをけん引していることは明らかだ。その一方で、前述した昔ながらのシロップを使ったかき氷を用意しているお店もまだまだ多数ある。かき氷という一言ではくくれない多様性が、現在のかき氷には存在している。これが多くの人をかき氷に走らせているのだ。