つぎつぎと新しい手土産やスイーツが生まれる東京の原宿・表参道エリア。そんな注目のエリアでじわじわと話題になっているスイーツが、2018年2月に発売された「RingoRing(リンゴリング)」だ。輪切りにしたりんごに衣をつけて揚げており、見た目はドーナツのよう。だが、口に入れるとりんごの酸味が広がり、想像よりもさっぱりとした味わいだ。
リンゴリングを扱うカフェ「the AIRSTREAM GARDEN(エアストリームガーデン)」の小野正視氏は「売り上げは当初の想定の5倍ほど。手土産用に数個まとめて買っていく人も少なくない」と話す。だが、リンゴリングという商品そのものよりも注目を浴びているのが、商品をプロデュースした大学生・辻愛沙子氏だ。
リンゴリングの味付けは食に関するプロが行ったものの、りんごを揚げたスイーツというコンセプトやロゴを考えたのも辻氏だという。昨今は“インスタ映え”する食べ物やスイーツが増えているが、「フォトジェニックであることはたしかに重要。でも、『1回写真を撮ったら2回目はもういい』というスイーツではなく、もう一度食べたくなる商品をつくりたいと考えた」と辻氏は語る。
辻氏は大学に通う現役の大学生ながら、企業向けのブランディングや店頭プロモーションなどを企画する会社に勤務している。インターンやアルバイトではなく、正社員として採用されており、肩書は「デザイナー/アーティスト」。実は、辻氏は2017年夏に話題になった「ナイトプール」など人気スポットの空間デザインを手がけただけでなく、ハッシュタグを駆使してSNSでの拡散に成功した“女子大生仕掛け人”なのだ。
現在の辻愛沙子氏の情報は、関連記事「辻愛沙子が考える未来 「自分の軸を持って“越境”する」をご覧ください。