同施設のさらなる特徴は、その名前の通り「ミレニアル世代」をターゲットとしている点だ。ミレニアル世代については諸説あるが、同社は1980~2000年に生まれた人と定義としている。グローバルエージェンツの山崎剛社長は「ミレニアル世代は全世界の人口の約3分の1を占め、労働、消費の中心でもある」と話す。また、山崎社長も含め、ミレニアルズに関わる全てのスタッフがこの世代で構成されていることから「ミレニアル世代によるミレニアル世代のための施設」であると訴える。

 この世代の特徴について、山崎社長は「所有とシェアを合理的に判断して使い分け、身軽さや自由を求める人が多い。テクノロジーを駆使して情報を取り入れやすいし、『旅が特別なものではない』と考えている。また、多様な価値観も受け入れやすいのが特徴」と分析する。室内に眠る場所以外の余計な場所はいらないという考えからベッド中心のスマートポッドを開発し、施設の約25%をキッチンやコワーキングスペースとして開放して誰でも利用できるようにしたという。

4階にあるセルフキッチン付きのラウンジ。朝食時はキッチンでパンが提供されるほか、コーヒーメーカー、ビールサーバーも自由に利用できる
4階にあるセルフキッチン付きのラウンジ。朝食時はキッチンでパンが提供されるほか、コーヒーメーカー、ビールサーバーも自由に利用できる
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 実は筆者もミレニアル世代にあたるが、世代間の共通認識のようなものをこれまであまり感じたことがなかった。ましてや1980年生まれと2000年生まれでは20歳も年が離れている。考え方や生活スタイルも違うのではないだろうか。

 「合理的で自由で多様性があるという3つのキーワードを施設のコンセプトとしたが、これは社長である自分が大事にしたいと考えているもの。自分がたまたまミレニアル世代であり、周囲の同世代に同じような価値観を持つ人が多いと感じている」と山崎社長。一方で、このキーワードを重視するのはミレニアル世代とは限らないとも考えているという。「一つ上の世代である40歳前後の人たちにも同様の価値観を持つ人は増えている。今後はさらに幅広い層にも浸透していくのでないだろうか」(同氏)。

(文/樋口可奈子)