声優の魅力、すぐれたキャラクターデザイン、SNSに支えられる人気

 おそ松さんの魅力のひとつは非常に豪華な声優陣だ。6つ子の声優はおそ松を櫻井孝宏、カラ松を中村悠一、チョロ松を神谷浩史、一松を福山潤、十四松を小野大輔、トド松を入野自由が務めている。それぞれが主役を張れるほどの人気と実力の持ち主で、製作発表の段階からファンの間では大きな話題となっていた。売れっ子の彼らが1つの作品で顔を合わせること自体、ハリウッドを代表するトップ俳優が集った超大作『オーシャンズ11』なみに奇跡的なことなのだ。ちなみに『オーシャンズ』シリーズ同様、『おそ松さん』もキャスト同士の仲がいいこともファンにとっては楽しめるポイントだ。

 ヒットの要因のひとつに先述した“イケメンではない絵柄”もじつは大きく関係している。シンプルで洗練された線で描かれるキャラクターデザインは、いわゆるアニメ絵が苦手な人にも抵抗なく受け入れられ、ふだん熱心にアニメを見ない層も取り込んだ。また、イラストやマンガを真似て描くのにチャレンジしやすく、自分の「好き」という気持ちを表現しやすい。TwitterやPixiv(イラスト投稿に特化したSNS)には日々、刻々と作品が投稿されている。 SNS特有の即時性のあるつながりは、新たな情報や「好き」という気持ちの共有に一役買っており、さらなる熱を生み出す。公式発表される新着情報や画像は瞬時に拡散され、広くファンの知るところとなる。また、すぐれた作品はどんどんリツイートされ多くの人に読まれ、多数の「いいね!」を集めていく。番組の公式Twitterアカウントのフォロワー数は42万を超え、Pixivで『おそ松さん』タグのついた作品数は10万を超えており、尋常ではない人気の高さがうかがえる。