最大の課題は、調理の手間とコスト

  予想以上の好評に気を良くしているかと思いきや、これまでと大きく異なるメニューや業態だけに、オープン2カ月でさまざまな課題も見えているようだ。

 最大の課題は、調理の手間とコスト。作り置きできないうえ、盛り付けの彩りも重視しているので、とにかく調理に手間がかかるのだという。「オマールエビのだしなどスープストックのリソースも使っているが、それだけでは効率化できない。どうしたらスピーディーに提供できるか、内部のフローを一から考えていろいろ試行している。完成するには半年はかかるとみている」(松尾社長)。さらに米はあきたこまちの単一品種、具のマダイは瀬戸内産、鶏は博多一番鶏などを使用しているため、原価率も非常に高いそうだ。

 スープストックと比較すると、利用時間帯も少し異なる。ランチとディナーの間のアイドルタイムの落ち込みがスープストックより大きいそうだが、これは軽食メニューがないためだろう。今後はアイドルタイムに、甘味を提供することも考えているという。

 またスープストックよりも滞在時間が長めで、遅い時間までにぎわっているのも特徴。「平均するとスープストックの滞在時間は15分くらいだが、おだし東京は20分くらいとやや長い。夜はビールを飲みながらゆっくり食事を楽しまれる方が多い」(松尾社長)。今後は要望の多い日本酒を提供することも検討中だそうで、そうなれば滞在時間はさらに長くなりそうだ。

和のスープストックを世界に発信

 品川駅に出店したのは、外国人も多いため、和のスープストックを世界に発信できるチャンスが多いと考えたことも理由のひとつだという。また乗降客数が多い巨大なターミナル駅なので、宣伝効果が高いこともポイントだったそうだ。「関西や北海道の商業施設からも出店要請が多数ある」(松尾社長)というから、オペレーションの効率化が進めば全国に広がるのは意外に早いかもしれない。

スープストックの和食店「おだし東京」に行列ができるワケ(画像)
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(文/桑原恵美子)