以前から「味噌汁はないの?」という声があった

  スープストックはもともと“女性向けのファストフード”として誕生した業態。温かい食事を短時間でしっかりとれる手段として考案したのが、スープを主役にした現在のスタイルだという。「汁ものは体だけでなく心も温めてくれるし、熱いのでゆっくりと食べ進められる。忙しく働く人が通勤の喧噪をくぐりぬけ、おいしくて温かくて栄養のあるスープを体に入れて、15分か20分だけでもホッと我に返るシーンを想定し、素性のしっかりしたものを食べられる場所を提供したいと考えた」(松尾社長)。

  従来のファストフード店ではスープはサイドディッシュ的な扱いだったが、同店ではメーン料理となるように、ボリュームのある“食べるスープ”を提供。実はパンよりごはんを選ぶ人が約7割を占めるという。「温かい汁物をご飯と一緒に食べたい」というニーズがあるのだ。

 スープストックでは以前から「味噌汁はないの?」という声があり、商品化を検討したこともあったが、みそ汁はあまりに地域性が強くて正解がなく、“スープストックの味噌汁”という形で出すのは難しいという理由で見送ってきたという。

 「スープストックのメニューはさまざまな国のスープをヒントにはしているが、店名に『トーキョー』と名付けるからにはオリジナリティーを大事にし、必ず何かスープストックらしさを表現したいと考えている。利用者が求める“和のスープ”を提供するにしても普通の味噌汁ではなく、家庭では絶対に作れないオリジナリティーが必要」(松尾社長)。それを形にしたのが、おだし東京というわけだ。

セルフではなくフルサービススタイル
セルフではなくフルサービススタイル
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2月14日のバレンタインデーに同店で「8種のおだしと真鯛のお椀」を注文したところ、ハート型の飾りがトッピングされていた
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