期待値の低さを逆に利用する

 観客を喜ばせる仕掛けは多彩だ。2016年9月に開催されたBリーグの開幕戦は、世界初となるLEDコートでの公式試合となった。コート内の床やラインがLEDでCGとして描かれており、その床が崩れるような映像を見せるといったド派手な演出に驚いたファンも多かったはずだ。

 さすがにここまでの演出は難しいが、現在でも千葉ジェッツ、大阪エヴェッサなどの一部のチームでは、プロジェクションマッピングによる演出が観客を楽しませているという。照明が消されたコートに投影される多様な映像は、ゲーム前の気持ちを盛り上げてくれる。その狙いについて、葦原氏はこう語る。

 「正直、バスケに対する期待値は低い人が多いと思います。しかし、試合会場に来ればプロジェクションマッピングなどエンターテイメント性あふれる演出、選手によるスーパープレーが繰り広げられます。やはり男女ともに、ギャップには弱いものです。お客さんの期待値をコントロールして、その差分が大きければみんな驚き、喜んでくれます。とことんエンターテインメント性を追求していきたいですね」

ゲーム前に行われる千葉ジェッツのプロジェクションマッピング。Bリーグで最多入場者数をほこる同チームのホーム戦では、このアリーナ演出を毎回見ることができる
ゲーム前に行われる千葉ジェッツのプロジェクションマッピング。Bリーグで最多入場者数をほこる同チームのホーム戦では、このアリーナ演出を毎回見ることができる
[画像のクリックで拡大表示]