ハイカカオ戦争の争点は「より高カカオ+機能性」に?

 ハイカカオブームが長く続いている理由のひとつが、味の向上だ。かつては「体にいいけど、苦くて食べづらい」と思われていたが、売れ筋のハイカカオはどれも言われなければわからないくらい食べやすい。むしろ一般的なチョコレートよりもコクと深みがあり、おいしいくらいだ。そしてハイカカオを食べ慣れると、もう以前の一般的なチョコレートでは満足できなくなり、よりカカオ分が高いチョコレートが食べたくなる。そうしたニーズを反映し、森永製菓も明治もさらにカカオ分の多いチョコレートを次々に投入。明治は「チョコレート効果」のラインアップに86%、95%を加え、森永製菓は「カレ・ド・ショコラ」のシンプルな食べやすさの延長で完成させたカカオ分88%の「カレ・ド・ショコラ<カカオ88>」を発売している。

 またカカオ分70%以上のチョコレートに、別の健康食材をプラスした製品も多く出ており、森永製菓も生きたビフィズス菌BB536約100億個を配合した「ビフィズス菌チョコレート」を2016年10月に発売している。その背景には、ロッテのメガヒット商品「スイーツデイズ 乳酸菌ショコラ」があるようだ。同商品は2015年10月に発売され、出荷数累計が2016年12月までの14カ月間で3000万個を突破。「100円以下の低価格帯チョコレートではこのようなヒット商品が時々誕生するが、300円以上の高価格帯でこれだけ売れ、しかも継続購入されている例はこれまでなく、驚いている」(ロッテ)という。

 一方、明治は2016年7月に「高カカオとアーモンドで食物繊維たっぷり」をキャッチフレーズにした「アーモンドチョコレートカカオ70%」を発売。森永製菓も2016年8月に健康効果で注目されている「クルミ」と「ザクロ」をハイカカオチョコレートにプラスした「カカオ70×くるみ」「カカオ70×ざくろ」を発売している。「ダイエットを意識している方が、お菓子やチョコレートを食べる時に感じるちょっとした後ろめたさが、ハイカカオチョコレートの健康イメージで払拭されているのだと思う。ブームとはいえ、実際にはまだハイカカオチョコレートのおいしさをご存じない方も多い。より広く知っていただくためにも、春以降も健康素材との組み合わせなどラインアップも強化していきたい」(国近部長)。

明治の「チョコレート効果カカオ86%」「チョコレート効果カカオ95%」(いずれも参考価格220円)
明治の「チョコレート効果カカオ86%」「チョコレート効果カカオ95%」(いずれも参考価格220円)
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健康に良いとされる食材をプラスした明治の「チョコレート効果オレンジ&大豆パフ」(参考価格は各220円)
健康に良いとされる食材をプラスした明治の「チョコレート効果オレンジ&大豆パフ」(参考価格は各220円)
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カカオ分を88%配合した森永製菓の「カレ・ド・ショコラ<カカオ88>」(希望小売価格330円)
カカオ分を88%配合した森永製菓の「カレ・ド・ショコラ<カカオ88>」(希望小売価格330円)
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2016年8月に「カレ・ド・ショコラ カカオ70」シリーズから発売された「カカオ70×くるみ」「カカオ70×ざくろ」(各330円)
2016年8月に「カレ・ド・ショコラ カカオ70」シリーズから発売された「カカオ70×くるみ」「カカオ70×ざくろ」(各330円)
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森永製菓の「ビフィズス菌チョコレート」(希望小売価格250円)
森永製菓の「ビフィズス菌チョコレート」(希望小売価格250円)
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(文/桑原恵美子)