2層構造でハイカカオの苦みを閉じ込めた?

   1964年に初のチョコレート製品「ガーナミルクチョコレート」を発売した後、1979年に「パイの実」、1984年に「コアラのマーチ」、1994年に「トッポ」など、独自性のある チョコレート注入型菓子を次々にヒットさせているロッテ。その同社がハイカカオの食べにくさを解消するために編み出したのが、二層構造だ。「『健康のためにハイカカオのチョコレートを食べたい』というニーズが急増しているが、ハイカカオだと苦味が強すぎて食べにくいという声も多い。健康的とはいえ、お菓子なのでやはり情緒的な楽しさも加味したいと考え、 “ハイカカオなのにおいしいチョコレート”を約1年間かけて研究した」(ロッテ マーケティング統括部 第二商品企画部 新商品企画室 萩生田雅尚主査)。

 「おいしいハイカカオ74%」は、外側の甘めのチョコレート(ガーナ産カカオ豆)の中に、やや苦みの強いチョコレート(エクアドル産カカオ豆)を閉じ込めた2層構造にした。「2層構造なので、舌の上で溶けた瞬間に甘みとほどよい苦みが融合し、食べ始めとかんだ後で味わいが変化する。最初から混ぜて成型する従来のチョコにはない、より複雑なおいしさが味わえる」(萩生田主査)。研究段階では、カカオの産地と割合の組み合わせ、外側のチョコレートと内側のチョコレートの比率などを変えて約100パターン も試作。2種類のチョコレートそれぞれの口どけや硬さを微調整し、スムーズかつ一体感のある食感を実現したという。ハイカカオチョコレート市場は今、激戦区だが、販売直後から反応は上々だそうだ。

 「ビターチョコレートの市場はごく小さかったが、ここ数年のハイカカオブームで各社が次々に新商品を投下しており、市場が急激に広がっている。購入している中心は、従来のチョコレートよりも年齢が高めの50代から60代女性。男性シニア層などこれまでチョコレートをそれほど食べなかった人にも購入が見られ、健康意識の高い人に継続購入されやすいのも特色。ハイカカオチョコレートが、今後のチョコレート市場を拡大する可能性を秘めている」(同社)。

「おいしいハイカカオ74%」はカカオの味わいや香りがより体感できる2層構造のひと口チョコ。外側には日本人になじみの豊かなコクがあるガーナ産カカオ豆、内側には独特の華やかな香りと心地よいほろ苦さがあり個性の強いエクアドル産カカオを使用
「おいしいハイカカオ74%」はカカオの味わいや香りがより体感できる2層構造のひと口チョコ。外側には日本人になじみの豊かなコクがあるガーナ産カカオ豆、内側には独特の華やかな香りと心地よいほろ苦さがあり個性の強いエクアドル産カカオを使用
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