パナソニックは2017年1月19日、家庭用コーヒー焙煎(ばいせん)機を中心とした新しいコーヒーサービス「The Roast(ザ・ロースト)」を発表した。本サービスの中心となるのが、スマートフォンと連動するIoT対応のコーヒー焙煎機。そして、毎月定期頒布されるコーヒーの生豆と、生豆に合わせた焙煎プロファイル(加熱温度や時間などの設定)の3つのセットだ。
コーヒーの「フォースウエーブ」はくるか?
時代とともにコーヒーのブームは繰り返されるが、そのブームの内容は毎回少しずつ変わっている。現在はコーヒーブームの第三波「サードウエーブ」と呼ばれる時代。そして、サードウエーブの特徴といえば、高品質なコーヒー豆を使って、一杯一杯丁寧にいれるハンドドリップスタイルだろう。
最近は自宅でも丁寧にいれるコーヒーを楽しむユーザーが増えている。高品質な豆やドリッパーにこだわり、ミルでドリップ直前に豆をひくユーザーも多い。ところが、パナソニックによると「コーヒーの味を左右する最大の要因は生豆の品質。この品質がコーヒーの味の7割を左右する」という。さらに焙煎が味の2割を決定するそうだ。つまり、われわれが一般的に家庭でできる抽出作業では、コーヒーの味の1割しかコントロールできないのだという。
とはいえ、コーヒーに少々こだわりがあるレベルでは、今までなかなか焙煎にまで手を出せなかった。最大の理由は焙煎が難しいこと。そして、高品質な生豆の入手の難しさだ。
そこで、The Roastは生豆と焙煎機、さらに豆に合わせた焙煎のプロファイル(焙煎の設定)をセットにすることで、これらの問題を解消している。どのユーザーも自宅で一定の品質の焙煎ができるため、同社は焙煎を家庭で行うスタイルをコーヒーの「フォースウエーブ」として普及させたいという。