ビデオリサーチが調査結果を削除

 ところが調査結果を発表した直後、事態は急転する。発表当日の午後9時ごろ、ビデオリサーチが調査結果の掲載を取りやめたのだ。併せて、ニュースサイトなどに掲載された調査結果を元にした記事も削除された。

ビデオリサーチは突如、調査結果の掲載を取りやめた
ビデオリサーチは突如、調査結果の掲載を取りやめた
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 ビデオリサーチは掲載を取りやめた理由を、「特定条件下における推計を行ったため、視聴人数を適切に表現する上で不十分と判断」としている。しかし、掲載停止は普通ならありえない。調査結果の誤りを認めることは、調査会社としての信用失墜につながる恐れがあるからだ。事業の根幹を揺るがす由々しき事態である。

 しかも、調査結果の掲載停止の翌日午前11時4分に藤田氏が、自社で運営するSNS「755」に「しかし昨日のビデオリサーチの記事酷かったな。元記事は削除してもらった筈だけど」と投稿。このことから、サイバーエージェントからビデオリサーチに対して、何らかの圧力がかけられたのではないかとの憶測が広がった。

サイバーエージェントの藤田晋社長は自社運営のSNS「755」で、調査結果を削除してもらったと投稿
サイバーエージェントの藤田晋社長は自社運営のSNS「755」で、調査結果を削除してもらったと投稿
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 本件について、AbemaTVの山田陸広告本部長は「可能であれば(調査結果を)削除してほしいと依頼をした。(ビデオリサーチにとって)プレッシャーはなかったわけではない」と認める。一方で、ビデオリサーチの調査は、その調査の前提条件に偏りがあり「実態とは大きく乖離する数値だった」(山田氏)と説明する。

 調査はビデオリサーチの保有する調査モニターのうち、一都六県に住む15~69歳を対象に実施した。モニターからインターネットの利用データを取得。番組の放送中、アプリまたはブラウザーからAbemaTVを利用した人数は3428人だった。これを日本の人口分布に割り戻して、視聴者数を約207万人と推計している。藤田氏が明かした視聴者数の半分以下である。