「秘書」の役割も果たす

 グーグルアプリやSiriにはないXperia Earのメリットといえば、スマホに届いたメールやSNSメッセージなどの受信を通知し、その内容を読み上げる機能だ。

 すべてのアプリに対応しているわけではないが、現時点でもメールに加えてLINEやFacebookのメッセンジャー、Twitterといった主要なコミュニケーションサービスに対応。さらに、SMSやLINE、Facebookのメッセンジャーは音声での返信も可能で、大きな強みとなっている。

通知を読み上げるアプリの種類は、専用アプリで選択できる。なお、通知後に内容を再度確認ができるのはSMSのみ。タイミングによっては後回しになるケースもあるので、幅広いアプリへの対応が待たれる
通知を読み上げるアプリの種類は、専用アプリで選択できる。なお、通知後に内容を再度確認ができるのはSMSのみ。タイミングによっては後回しになるケースもあるので、幅広いアプリへの対応が待たれる
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 また、Xperia Earは近接センサーを内蔵しており、装着すると「日時」や「天気」「今日の予定」「最新ニュース」などを自動的に読み上げる機能「スタートアップメッセージ」も備えている。

 この機能は、ユーザーが操作することなくXperia Earが自発的に情報を提供する仕組みで、青山氏が考える「秘書的な役割」のひとつだ。ユーザーの操作ありきで対応するグーグルアプリやSiriとは一線を画す機能といえる。

 これを活用すれば、朝起きて装着し、朝食や出勤の準備をしながら必要な情報を得られる。便利で面白い機能だと感じた。

「スタートアップメッセージ」も専用アプリで読み上げる内容を選択できる
「スタートアップメッセージ」も専用アプリで読み上げる内容を選択できる
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頭の動きで操作できる

 Xperia Earはそのほか、加速度センサーとジャイロセンサーも内蔵しており、頭の動きを認識するヘッドジェスチャー機能も備える。これは電車の中などしゃべりづらい環境で言葉を発しなくても操作できるユニークな機能だ。

 しかし、現時点で利用できるのは頭を縦に振る「はい」と横に振る「いいえ」の2つのみ。青山氏いわく、「寝ているケースや頭の動くスピードなどにも個人差があるため、この2つを認識させるだけでもかなり苦労した」そうだ。今後もっと活用できるように他の機能や操作への対応に期待したい。

これら以外に、2台のスマホに接続できるマルチペアリングにも対応する。仕事用と自分用のスマホを2台持ちしている人は便利に活用できるだろう。ただし、2台目は音楽と電話でしか利用できず、音声での通知などには非対応となる
これら以外に、2台のスマホに接続できるマルチペアリングにも対応する。仕事用と自分用のスマホを2台持ちしている人は便利に活用できるだろう。ただし、2台目は音楽と電話でしか利用できず、音声での通知などには非対応となる
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LINEをよく使う人におすすめ

 実際にXperia Earを使ってみて、その魅力はやはり音声での情報提供にあると感じた。SMSやLINEなどが重要なコミュニケーションツールになっていたり、スマホのメールで頻繁にやり取りしたりする人であれば、かなり役立つだろう。

 耳に通知がダイレクトに届くため、スマートウォッチ以上に通知を逃さないという点でも貢献度は高い。Twitter好きなら、ツイートをラジオのように聞くのも面白そうだ。

 音声認識の精度など改善してほしい点はあるが、画期的な製品であることに間違いはない。単純に「少し便利になったヘッドセット」と考えると約2万円という価格をやや割高に感じる人もいるだろう。だが、「新たな可能性を秘めた未来型アイテム」という点も含めた価値と考えれば納得できのではないか。

品薄続くソニーの「スマートイヤホン」、その実力は?(画像)
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ファンクラブ限定販売の特別仕様Xperia Ear「でんぱいやー」(左)。アイドルグループ「でんぱ組.inc」(右)とのコラボ企画として、メンバーからの音声メッセージが聞けたり、メンバーにメッセージを送信したりできるほか、年明けのツアーライブと連動した特別企画も準備されている

(文/近藤 寿成=スプール)