まさに“ファミコン世代”だったバカリズムさん

――小さい頃からかなりのゲーマーだったそうですが、バカリズムさんのゲーム歴を教えていただけますか?

バカリズム: 駄菓子屋さんの店頭に置いてあった『ドンキーコング』や『パックマン』といったアーケードゲームで遊んだのが最初ですね。確か小学校1年のときにファミリーコンピューターが登場し、ビデオゲームが家庭で遊べるようになったときは、夢のようだと思いました。

 でも当時としてはかなり高いおもちゃでしたから、なかなか買ってもらえなくて、お金持ちな友だちの家に集まって遊ぶくらい。僕は絵を描くのが得意なので、ゲーム画面の絵を紙に描いてテレビに貼り、同じようにファミコン本体やコントローラーも絵にしてゲームで遊んだ気になってましたね(笑)。それくらいゲームに夢中だったんです。

 なんとか本体を買ってもらったあとも、ゲームソフトはなかなか買えず、当時あったレンタルショップをよく利用していました。でも当時はRPGなんかで遊んでもカセットのなかにデータを記録する方式だったじゃないですか? 終わらずに返すことになり、何日かして借り直したときにデータが上書きされていると、まるで彼女を別の男に寝取られたような、そんな寂しい感覚を小学生ながらに味わったりもしました(笑)。

 それ以降も多感な時期にゲームの進化をリアルタイムで見てきた世代なので、いろいろとゲームで味わった感動も多かったです。

――そうしたゲーム体験がこの「いいすぽ!」へとつながっているんですね。バカリズムさんから見たeスポーツの魅力はどこにあるのでしょうか?

バカリズム: 子供の頃とかに友だちの家に行って交代でゲームで遊んでいると、やっぱり自分でやりたくなってしまって友だちのプレーを見ていられなかったんですね。でも、「いいすぽ!」に出演してくれるようなeスポーツのプレーヤーレベルになると、ほかのプロスポーツと同じで見ているだけでも本当に楽しめますね。たまに展開が速すぎて何をやってるのか理解できないこともありますが(笑)。

フジがeスポーツのイベント テレビ局の強みを生かす(画像)
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日本のeスポーツの環境は遅れている

――世界的に見るとeスポーツはどんな状況にあるんでしょうか?

門澤: 韓国は国策としてeスポーツのプレーヤーを育成しようとしていますし、欧州ではドイツがやっぱり力を入れています。また、2024年のパリ五輪ではeスポーツが種目化される可能性も取り沙汰されていて、フランスでは関連の法整備が進められているとも聞きます。米国は大会の規模が大きくて、億単位の巨額の賞金が懸けられる大会もあったりします。

 そのように比べてみると、先進国のなかでは日本だけがeスポーツを取り巻く環境が少し出遅れている感はありますね。プロとして賞金をもらうことが法的に難しいこともあって、世界的なレベルのプレーヤーがいるにもかかわらず、日本のeスポーツはまだまだ未成熟な部分があるのが実情です。

――eスポーツを観戦者として楽しむうえでのポイントはどんなところでしょう?

門澤: まさに野球などと同じプロスポーツなので、テクニックやスピード感など、見てるだけで楽しめるのがeスポーツですね。もうひとつ見ていただきたいのは、出場プレーヤーの人となりですね。番組では各プレーヤーに密着して、普段の生活なども紹介しています。思わず応援したくなるようなお気に入りのプレーヤーが見つかると、見ている側も盛り上がるんです。

 バカリズムさんもそういう目線で見てくれているので、むちゃくちゃ“リア充”な人が出てきたりすると「負けないかな」なんて言ったりしますから(笑)。

バカリズム: やっぱり現実の世界ではあんまり勝ってないような人が、ゲームのなかでのし上がっていくのが痛快ですよね(笑)。