スマートスピーカーより高額な値段をどう評価する?

 Xperia Hello!は、ソニーならではの技術を生かしてコミュニケーションに必要な能力を高め、なおかつ豊かな表情を実現することで、家族の一員となることを目指していると倉田氏は話す。音楽再生や家電の操作といったスマートスピーカーで一般的な機能をあえて外した点からも、コミュニケーションに注力するという強い意志が見て取れる。

 このため、販売面でもスマートスピーカーなどとは異なる方針をとるようだ。ソニーモバイルコミュニケーションズジャパンのコンパニオンプロダクト営業部ビジネス企画課の松本英志郎氏は、Xperia Hello!のビジネス領域として、まずは家庭に向けたアシストロボットとしての地位を確立させるため、コンシューマー向けの販売を主に展開すると説明。その次に、法人向けのビジネス展開も考えているという。

 現在取り組んでいる具体的な法人向けの事例としては、ソニー傘下のヴィジョンアーツと共同でXperia Hello!を受付サービスに活用する取り組みや、ソニー・ライフケアが運営する有料老人ホームへの導入による、コミュニケーション活性化などを挙げた。いずれも来年には実用化に向けた実働試験や実証実験などを進める予定とのことだ。

法人向けの導入も検討されており、ヴィジョンアーツとXperia Hello!を活用した受付サービスの開発を進めているとのこと。来年にはソニー内で実働試験が実施されるという
法人向けの導入も検討されており、ヴィジョンアーツとXperia Hello!を活用した受付サービスの開発を進めているとのこと。来年にはソニー内で実働試験が実施されるという
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 ソニーモバイルとしては、一般の人に製品の魅力を理解してもらうため、全国のソニーストアで開発者によるトークショーを開催したり、最大1万円分のEdyギフトが100名にキャッシュバックされるキャンペーンなどを実施したりと、販売面での施策をいくつか打ち出している。だが消費者が購入を考えるときに非常に気になるのは、Xperia Hello!の価格だ。オープン価格ながらソニーストアでは14万9880円で販売となっており、家庭で気軽に導入できる価格帯ではない。

先端技術をフル活用しているだけに、一般家庭で気軽に購入するには厳しい価格だ
先端技術をフル活用しているだけに、一般家庭で気軽に購入するには厳しい価格だ
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 先端技術をフルに導入していることから高額になるのはやむを得ないが、1万円台、あるいはそれ以下で買えて、ある程度近い機能が利用できてしまうスマートスピーカーと比べると、どうしても高く感じてしまう。この点について伊藤氏は、「スマートフォンの次となる新しいコミュニケーションを創造するうえで、いろんな可能性を残しておきたい。まずはふんだんに機能を盛り込むことで、その可能性にトライしたい」と話している。まずはXperia Hello!に関心を持つ人に購入してもらい、そこで得た反響を基にして、将来的には機能を絞った普及価格帯のモデルを作ることも考えているようだ。

■変更履歴
記事公開当初、カメラモジュールの画素数、Xperia Hello!およびEdyのキャッシュバック金額に誤りがありました。該当箇所は修正済みです。[2017/10/23 12:15]

(文/佐野正弘)