スマートスピーカーより話しかけやすい

津田: 現状ではAIとロボットは別物としてそれぞれに開発が進んでいますが、ロボット開発におけるソフトウエアとしては、今後、やはりAIの進化が大きく影響してくるんでしょうか?

蓮実: 最先端のAIには、とんでもない計算能力を持った大量のGPUと、それを動かすための莫大な電力が必要です。今後、本気で動くAIが世の中に普及するとしても、おそらく現実的にはクラウドに置かれたものを利用する形になるのではないでしょうか?

 AIに限らずクラウド上にさまざまなソフトウエアが存在し、家庭内ならスマートスピーカーなどのIoT製品、人間がやるような作業ならロボットと、それぞれに適した形で情報をやり取りして利用するイメージです。そうした状況では、ロボットはクラウドと実世界をつなぐひとつの有力なインターフェースの1分野になると思います。

スマホではない、手があるPepperだからできること(画像)
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津田: クラウドからの情報の出口であると同時に、人間からの入力を受け渡す入口でもあるわけですね。

蓮実: そうですね。インターフェースとして考えた場合、ヒューマノイドはある意味とても優秀なんです。スマートスピーカー相手に話しかけるのが苦手な人でも、Pepperにはためらわずに話しかけられるといったケースもあります。そういう意味でもヒューマノイドには一定のニーズがあると思っています。

 ただ、今はPepperというヒューマノイドを作ってはいますが、これしか扱わないということでもありません。将来的にはもっと広汎な意味でのロボットを手がけている可能性もあります。

津田: Pepperのバージョンアップ版はもちろん、Pepperとは違うさまざまな“兄弟”が生み出される可能性もあるんですね。それもまた楽しみです。

Pepperの“兄弟”も出てくる?
Pepperの“兄弟”も出てくる?
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(構成/稲垣宗彦、写真/志田彩香)

蓮実一隆氏、津田大介氏が登壇する「AI×ロボット」セミナーを開催
2017年11月2日(木)、3日(金・祝日)にベルサール東京日本橋で開催する「TREND EXPO TOKYO 2017」。2日には「最先端の開発者が語る AI&ロボットがいる“未来”のカタチ」というセミナーを実施します。登壇するのは、本記事に登場したソフトバンクロボティクスの蓮実一隆氏と、ゲームAI分野の第一人者であるスクウェア・エニックスの三宅陽一郎氏。コーディネーターはジャーナリストの津田大介氏が務めます。

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